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初日よければ結果よし! 菅沼菜々が「ガンガン攻めた」結果に笑み

菅沼菜々は初日からの流れを持続。得意の週末でバーディを獲りまくる。(撮影:上山敬太)

<大東建託・いい部屋ネットレディス 2日目◇21日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6540 ヤード・パー72>

予選カットラインが2日間トータル4アンダーで、ツアー史上最小スコアに並んだ本大会。これは60位タイまでという決勝進出条件に限れば、これまでの最小スコア2アンダーを2打更新した。そんなバーディ合戦が繰り広げられるなか、菅沼菜々が2日間トータル10アンダーの3位タイで決勝に進出。2週間の休み明けの好スタートに笑みを見せた。

前週は今季唯一、試合のないオープンウィーク。前々週は北海道での開催だったため、広場恐怖症の持病を持つ菅沼は飛行機や船などに乗れないことから欠場した。広場恐怖症とは、不調や不快感が強くなったときに逃げ出せないかもしれない場所にいることで、大きな不安を抱えてしまう病だ。

「休んだぶんみんなに(年間ポイントで)追いつかなくちゃと、初日から攻めていけたんだと思います。実は私、平均ストロークはいいけど、初日の成績がよくないんです。初日が悪いと出遅れてしまう。初日に上位にいるのかそうでないのでは、2日目のモチベーションが違うし、予選通過が目標になるとビビったゴルフになってしまうんです。きょうは午前組が伸ばしていたので、ガンガン攻めるしかないという気持ちでした」

今季のスタッツを見ると菅沼の初日の平均スコアはオーバーパーの72.941で36位。平均ストロークは71.1213で8位にランキングされている。ちなみに4日目の平均ストロークは69.1972で1位。ファイナルラウンドで見ると、70.2488で5位に入っている。

今大会初日は5アンダーで7位タイ、そして2日目のこの日も5アンダーでトータル10アンダーとし3位タイで決勝進出。初日が悪いと守りに入ってしまいビビったゴルフになるが、初日がよければ勢いがついて攻めのゴルフを貫けるタイプなのだ。

2週間の休みは、まず3日間くらい完全オフにして休みを取り、その後静岡県でミニ合宿を張ったという。「合宿では特に100ヤード以内のショットとパッティングの精度を上げるため、集中して練習しました」。この成果が出たのか、「チップインバーディがあったし、長い距離のパットも入ってくれました。遅いグリーンに怖がっていても仕方ありません。このまま残り2日間も、ガンガン攻めていきます」と、強い気持ちを前面に押し出すことができた。

降り続いた雨の影響で軟らかく遅くなった今大会のグリーンコンディションに、タッチが合わない選手が続出するなか、菅沼は「ビビっていても仕方がない」と攻め続けている。

首位と2打差で残り2日間。これまで惜しいところまできて手が届かずにいる初優勝については、「意識しないようにしています。リーダーボードも今年は見ていません」と話したように、まずは自分のゴルフを貫いていく覚悟だ。(文・河合昌浩)

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