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日本アマ優勝の早大2年・中野麟太朗 見据えるのは「アマチュアでツアー優勝」

日本タイトルの栄冠に輝いた中野麟太朗(提供:JGA)

<日本アマチュアゴルフ選手権 最終日◇30日◇ツキサップゴルフクラブ(北海道)◇6990ヤード・パー72>

首位でスタートした中野麟太朗(なかの・りんたろう、早稲田大2年)は、2番でボギーが先行するも7番から3連続バーディで取り返し、後半も同様の展開で10番でボギーを叩くも15番と16番で連続バーディを奪って取り返しと、粘り強いゴルフを続け、2位と1打差のトップで最終18番へ向かった。

「バーディを獲って勝つ」という強い気持ちを持って望んだ中野。「(ティショットで)3番アイアンを握るのは、自分がもしこれで優勝したとしても、その先のゴルフ人生で同じ場面になった時に後悔するのかなと思い」ドライバーを握った。しかし、この選択が裏目に出て痛恨のボギーを叩き、クラブハウスリーダーの鵜瀬璃久(うのせ・りく帝京大4年)とトータル15アンダーで並んでプレーオフへと突入したのだった。

「アテストの時に、ドライバー握らなきゃよかったってすごく思ってましたが、こんなメンタルだったらプレーオフ1ホールで絶対負けてしまう」と、気持ちを入れ直した中野。「プレーオフを2回経験していて、全部最初で負けているので印象がよくない」と、プレーオフとの相性の悪さも自覚済みだ。

だからこそ「とりあえず粘ってチャンスをひたすら待つ」ことを決め、「勝つことだけを考えて、ドライバーとか握る気は全然ありませんでした。それが一番の自分の攻めだなと思っていたので」と、今日の失敗と過去の敗戦から、プレーオフで勝つための道筋を頭に描いた。

両者ともにパーを獲り合って迎えた3ホール目。バーディを奪った中野が、アマチュア日本一に輝いた。勝利の瞬間、両親やコーチの顔が頭に浮かび「この気持ちを早く伝えたい」と思ったという。今後の目標は「アジアパシフィック」と真っ先に答え、「アマチュアで一番になったからプロの世界を見ていきたい。自分がどこまで通用するか試したい。アマチュアの段階でツアーで勝つ」と宣言した。自信みなぎる若者の未来には、無限の可能性が秘められている。

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