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強さの秘密はリラックス!? P・マークセンが逆転Vで歴代最多のシニア22勝目

マークセンはやはり強い! 2年連続の賞金王へ視界良好?(撮影:ALBA)

<マルハンカップ 太平洋クラブシニア 最終日◇27日◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡県)◇7020ヤード・パー72>

昨年4度目の賞金王に輝いた男が強さを見せた。首位と2打差の3位タイから出たプラヤド・マークセン(タイ)が6バーディ・ボギーなしの「66」で回り、飯島宏明と並ぶトータル11アンダー・首位タイでホールアウト。プレーオフ1ホール目でボギーの飯島に対してしっかりパ―で今季初優勝、大会4勝目を挙げた。自身が持つシニアツアー最多勝利数を22に伸ばし、今年も“マークセン強し”を印象づけた。

最終組のし烈な優勝争いだった。単独首位から出た宮本勝昌は、2番、3番連続バーディで後続を突き放す。先週優勝した勢いそのままに逃げ切るかと思われたが、中盤以降伸び悩んだ。最初に宮本をとらえたのがマークセン。「6番パー5でいいショットを打てて気持ちが良かった」と2オン2パットのバーディで流れをつかむと、7番、10番、11番でも伸ばして、トータル10アンダー・単独首位に立つ。

マークセンを追ったのは、シニア初優勝を目指す飯島だった。前半2つ伸ばして折り返すと、17番までにさらに2つ伸ばしてトータル10アンダー。マークセン、飯島ともに18番パー5で2オンに成功し、2パットのバーディでプレーオフへ突入した。1ホール目でティショットを右に曲げるなど、トラブル続きの飯島は4オン2パット。マークセンは2打目できっちりグリーン手前まで運んで、30センチのウィニングパットを沈めた。

白熱した優勝争いとなったが、マークセンは終始冷静にプレーを続けていたという。「優勝は意識していなかった。いつも通り。プレーオフで飯島さんがミスをして、もしかしたらと思ったぐらい」。勝ちたいといった欲も出さずに淡々とホールをこなしていた。

昨年は、後半戦にシニアツアー記録となる6連勝を達成して賞金王となった。「今はそのときよりもドライバー、アイアン、パターもすごくいい状態。パーフェクト」。国内では4戦して2位1回、3位1回と上位争いを続けて今季初優勝だが、地元・タイではすでにシニア競技で2勝を挙げており、昨年よりもさらに調子を上げていると話す。

ツアー通算22勝は歴代最多。賞金王4回は高橋勝成、室田淳と並び、金井清一が持つ5回に次ぐ歴代2位タイだ。好調と宣言するだけに、今年も多くの記録を達成しそうだが…。「(今後の目標は)何も考えていません。今の状態でプレーして、優勝しなくてもいい。優勝できたらうれしいけど、リラックスしてやりたいんだ」。

この日の優勝争いも「いつもどおり」という言葉を繰り返し、今後も大きな目標は口にしない。今週はプロアマ大会に出場したぐらいで、ほとんど練習もしていないという。マークセンの強さの秘密は、“リラックス”なのかもしれない。

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