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米切符獲得は「ビリからのダブル役満」 木下彩は好調維持、8戦ぶりの決勝Rへ

ドはまり中の木下彩。トップでの“上がり”を目指す。(撮影:上山敬太)

<リシャール・ミル ヨネックスレディス in 朝霧 最終日◇4日◇朝霧ジャンボリーゴルフクラブ(静岡県)◇6687ヤード・パー72>

今週月曜日に海外メジャー「全米女子オープン」日本最終予選会を突破した勢いは止まらない。木下彩は16ホールを消化できた第1ラウンドを5バーディ・2ボギーで回ると、再開後には2ホールをパーで切り抜けて「69」をマーク。首位と3打差の3アンダー・17位タイで決勝ラウンドに進出し、2アンダー26位タイまでのセカンドカットも突破した。

第1ラウンドを“裏街道”からスタートすると、ボギー発進ながらも12番、13番と連続バーディ。14番で落としたが、15番からはショットとパットをかみ合わせて3連続バーディを奪った。後半はパーを並べ続け、7番を終えたところで「見えなくなった」と濃霧によりサスペンデッドとなっていた。

最終日の再開は8番パー3から。「ショートホールからって嫌ですよね~」と話していたが、パーで切り抜けるとアウト9ホールはスコアカード通りの数字を並べた。「元々バーディもボギーもめっちゃあるみたいなゴルフだったので、それができるようになってきた」。今季の平均バーディ数は『2.2593』と低迷していたが、5つのバーディを奪い、連続予選落ちは『7』でストップした。

クラブをドライバーからアイアンまで一新させるなど、先週から調子が上がってきた。そして興味本位で臨んだ1日36ホールの長丁場で獲得した「奇跡」のアメリカ切符。大好きな麻雀に例えると「ビリからのダブル役満」。ニヤリと笑う。

1998年度生まれの黄金世代で、山口県生まれ。岡山出身の渋野日向子とはジュニア時代からの親友で、「渋野」、「あやたん」と呼び合う仲。予選会突破後には、渋野から『アメリカ来るの』と連絡が来た。「行っちゃうよ」と返信したというが、このテンポのいいやり取りからも“あやたん節”の絶口調ぶりが垣間見える。

競技は36ホールから27ホールにまで短縮し“超短期決戦”となった。サスペンデッドとなった2日目終了後には「7週連続落ちてますからね~。役満まではいいけど2着くらいで…」と控えめな意気込みだったが、9ホールを残して首位との差は3打。“まくって”1着での“アガリ”も見えてきた。(文・笠井あかり)

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