LIVゴルフから初の全米プロ優勝。ゴルフ界を揺れ動かす存在とは?

メジャー5勝目を挙げたケプカ選手は、超高額賞金ツアーであるLIVゴルフに参戦した選手であり、その「LIV組」の中で初めてのメジャー大会優勝となったため話題になっています。

LIVゴルフとは、2021年に設立されたゴルフ組織であり、選手は破格の超高額賞金を獲得できる大会として知られています。しかし、人権問題で批判されるサウジアラビアの公的資金を資金源としていることから、大きな物議を醸しています。

サウジアラビアは、活動家の弾圧や公開処刑など、国家による人権侵害を行なっているとして多くの批判が集まっており、LIVゴルフはそれらの非難から逃れるための「スポーツ・ウォッシング」の一環だと指摘を受けています。

1968年にツアー運営のために全米ゴルフ協会から独立。しかし、ゴルフ界で大きな権威を持つPGAツアーは「LIV組」のツアートーナメント参戦を認めないとし、LIVゴルフとPGAツアーの対立が大きな話題となっていました。

そんな中、開催された全米プロ選手権。「LIV組」として初となるケプカ選手のメジャー大会優勝は、LIVゴルフにとって大きな意味を持ちます。

一方、当の本人であるケプカ選手は、「もちろんLIVを助ける結果なのだろうが、正直今は自分自身のことで手一杯。LIVにとっては大きなことだろうが、私は個人としてこの全米プロ選手権に参加している。三度目の優勝を果たせてただただ嬉しい」と述べており、自身の優勝がLIVゴルフに与えた影響についてはあまり触れませんでした。

今後ゴルフ界がどのように変化するのか、「LIV組」の動向と合わせて目が離せなくなりそうです。

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