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三笘薫(写真:ロイター/アフロ)

ブライトンが三笘薫を活かしきれない最大の要因はやはり「中盤」 冬に補強すべきMF像

三笘薫(写真:ロイター/アフロ)
11月4日、プレミアリーグ第11節「エヴァートン対ブライトン」の一戦が行われ、1-1の引き分けに終わった。

日本代表MF三笘薫は左WGでスタメンフル出場し、同点弾を誘発するクロスを上げるなど活躍を見せたがチームを勝利に導くことはできなかった。

ブライトンはリーグ戦5試合勝ち星なしと厳しい状況に追い込まれた。

中盤のクオリティの低さが勝てない原因

シーズン序盤こそ新戦力を加えた前線メンバーの破壊力によって好スタートを切ったが、すでに各選手研究されてきており、前線メンバーのクオリティだけでは得点が奪えない状態が続いている。

なによりも、ブライトンの代名詞ともいえるビルドアップを徹底的に研究され封じられたことにより、アタッキングサードに侵入できる回数が激減している。

三笘薫を始め、ファーガソンやアディングラ、ファティ、ジョアン・ペドロといった個の能力が高い前線メンバーの能力を活かしきれていないといえるだろう。

ビルドアップが上手くいっていない最大の原因は「レイオフ」の精度と「五分五分のデュエルに勝てていない」という点だろう。

前線やボランチにくさびのパスを入れ、くさびを受けた選手は3人目に落とし素早く展開していくのが「レイオフ」だが、この精度が明らかに昨季よりも低いのだ。

今季中盤を任されているギルモア、ダフード、グロスは上手い選手だが、やはり昨季中盤の主力としてプレーしていたマクアリスターやカイセドと比べるとワンランク落ちる。

特に柱として期待されているギルモアはここ数試合レイオフの精度が悪く、スムーズな展開ができないことも多い。

単純にパスミスも多いため、ブライトンの攻撃回数を減らしカウンターを受ける起点となってしまうケースも増えている。

昨季までであれば、中盤で激しいプレスを掛けられビルドアップが上手くいかなそうなシーンでもマクアリスターやカイセドが五分五分のシーンでマイボールにし一気にチャンスを作る場面が何度も見受けられた。

しかし、今季は技術面によるパスミスだけでなくそうした五分五分のデュエルに勝てないことによってピンチが訪れる場面が非常に多いのだ。

冬の移籍市場でMFを獲得する選択肢でブライトンを蘇らせる可能性も

今季のブライトンは、ファティやジョアン・ペドロ、アディングラを前線に加え確実に攻撃力が増している。

マーチやウェルベックらの怪我は残念だが、それでもまだまだ強力だ。

しばらくすればエンシソも復帰してくることを考えれば、中盤さえ改善できれば十分に巻き返し可能だといえるだろう。

バレバは大きな可能性を秘めているが、まだ未熟な部分も多く現状はレンタル移籍をさせて成長を促すレベルだ。

グロスやギルモア、バレバ、ダフードといったように駒の数は足りているが、残念ながら彼らにマクアリスターやカイセドレベルのプレーは期待できない。

モドリッチやライス、ウーデゴール、ギュンドアン、ロドリ、ブルーノ・フェルナンデスクラスの選手が1人でもいれば、再び攻撃陣が爆発する可能性もあるはずだ。

ブライトンは果たして冬の移籍市場でMFを獲得するのか、その動向にも注目だ。

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