• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 有村智恵からの熱烈ハグに「うれしかったです(笑)」 ルーキー奥山純菜が地元デビュー戦でエース達成

有村智恵からの熱烈ハグに「うれしかったです(笑)」 ルーキー奥山純菜が地元デビュー戦でエース達成

5番アイアンでうれしいホールインワンを達成し、賞金20万円を獲得した(撮影:GettyImages)

<KKT杯バンテリンレディス 最終日◇16日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6523ヤード・パー72>
 
昨年の最終プロテストに合格した21歳のルーキー・奥山純菜が地元熊本で魅せた。1打落として迎えた実測174ヤードのパー3。5番アイアンを振り抜いた「完璧なショット」はピン手前に着弾すると2バウンドしてカップに吸い込まれた。

自身2度目のエース達成。「歓声でわかりました。落ちたところもほとんど見えなくて、打ち出しがピン方向に行った」というスーパーショット。「興奮しました」と喜ぶが、その気持ちをさらに大きくさせるのは、この日同組でプレーしていた熊本の“先輩”有村智恵の存在だ。
 
有村は前日8番パー3でホールインワンを達成し、「(そのことは)知っていました。けど、まさか自分もできると思っていなかった」。ハグで有村と喜びを分かち合い、「うれしかったです(笑)」とその熱烈ハグをニヤリと思い出す。
 
今季は下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場のルーキーは、所属先のコースで開催されるこの地元大会がレギュラーツアー初出場。ホームコースでのデビュー戦に緊張は「あまりそこまで感じていなかった」とあどけなく話し、むしろ「たくさん応援してくださったのでうれしかったです、すごく力になりました」。有村とともに引き連れたギャラリーの声援に背中を押された最終日だった。
 
有村との18ホールはうれしい時間だった。「小学生のゴルフを始めたころから見てきて、すごく憧れでしたし大好きな選手です。いろいろアドバイスもくれました。わたしもああいう人になりたいです」。ツアー休養中ながら“スポット参戦”してトップ10入りという好成績で終えた。「プレースタイルもかっこいいし顔も可愛いし、すべてが好きです」とそのラブコールは止まらない。
 
一方の有村も、奥村のポテンシャルに太鼓判を押す。「5番アイアンで打ったって聞いて、それであそこにキャリーさせる力があるというのは相当すごくいい選手だなと。ハイボールのいい球で打っている姿を見て、また熊本からいい選手が出てきているなとワクワクしました」。情熱の“火の国”から新たに誕生したプロ選手に期待を寄せる。
 
「とりあえず予選通過を目標にしていた」というなかで、最終日は「71」をマークしてトータル2アンダー・20位タイでフィニッシュ。デビュー戦としてはまずまずの滑り出しといえるだろう。QTランキングは58位で今後はステップで連戦をこなしていくことになるが、今季メジャー初戦「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」では会場に訪れてウェイティングに備えるつもり。新たな熊本勢のひとりとして、これからの活躍に注目したい。(文・笠井あかり)

関連記事