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思わぬハーフシャンクでダボ 深堀圭一郎が手を焼いたメジャーの怖さ

藤田寛之と同じく41位で滑り出した深堀圭一郎(撮影:ALBA)

<全米シニアオープン 初日◇29日◇セントリーワールド(米ウィスコンシン州)◇7218ヤード・パー71>

朝早い時間にスタートした深堀圭一郎は、3バーディ・5ボギー・1ダブルボギーの4オーバー・41位タイで発進した。全米らしいタフなコースで、予選通過に向けてギリギリのスタート。苦しんだ1日を「いや~、難しかった」と疲れ切った表情で振り返る。

10番からスタートし、いきなり連続ボギー。それでも14番のパー5で7メートルを決めて初バーディを奪った。景気づけの一発で勢いを加速させたいところだったが、続く15番では“芝”に負けた。フェアウェイからグリーンを狙ったアイアンの2打目は、硬い地面で跳ねて“ハーフシャンク”。右の林に飛び、木の根元に止まった。わずかにスイングのスペースがあったものの、フェースをかぶせて出すだけの3打目はラフに止まり“出ず”。そこからさらに3打かかり、ダブルボギーを叩く。

「少し右に置いて、グリーンエッジを狙って」。手前のピンを思惑通りに攻めたつもりが「弾かれてしまっ」。海外ではたまに起きてしまう事象だという。決勝ラウンドにコースコンディションが一変するのはよくあることだが、「初日からこうなるとは」。前日までの練習ラウンドと違い、硬くなった地面が思わぬ結果を招いた。

そんな想定外もあり、苦しかった日のラウンドのことを「堪能させてもらいました」と言うしかない。「いいところもたくさんあったし、がっついてしまってもったいないところもあった。あと2コくらいよかったら仕方ないなと思えますけど」。すべてが悪かったわけではないが、悔しさはどうしても残る。

「グリーン上も恐ろしくなってしまいます」とパッティングもなかなか決まらない。「必死ですよ。いくつで上がれるか想像もつかなかった」と、メジャー最終日並みの難易度に驚くしかなかった。今季シニアメジャー2連勝中のスティーブ・ストリッカー(米国)も1オーバーと苦戦。プレッシャーに負けてスコアを崩していく選手が続出するなかで、とにかく耐えたことは評価できる部分でもある。

スコアカード提出後に通りかかったパドレイグ・ハリントン(アイルランド)でさえも「イージーなグリーンだね」と自虐的に笑いながら去って行くほど。3オーバーに終わった世界のトッププレーヤーも手を焼いたコースでは、4オーバーは決して悪すぎではない。

「楽しいと思えたらいいけど…まあ、でも楽しかったですよ。ゴルフは楽しいし、難しい、思い通りにいかない。きょう吐き出したものはたくさんありますね」。洗礼を浴びた初日とは違い、2日目はまたコンディションも変わる午後スタート。4日間やり抜くため、第2関門もとにかく耐えていくしかない。(文・高桑均)

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