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65歳サンディ・ライル、64歳ラリー・マイズが“マスターズ卒業”「素晴らしい思い出ばかり」

サンディ・ライル(左)とラリー・マイズが最後のマスターズを終えた(撮影:GettyImages)

<マスターズ 3日目◇8日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇7545ヤード・パー72>

65歳のサンディ・ライル(スコットランド)、64歳のラリー・マイズ(ともに米国)が最後のマスターズを終えた。

1988年大会覇者のライルは金曜日、第2ラウンドの最終ホール18番パー4で約3.5メートルのパーパットを残し、雷雨のためサスペンデッド。「あと30秒あれば終えられたが、ルールはルール」と土曜日早朝にカムバックした。残念ながらパーセーブはできなかったが、ボギーパットを沈めると大きな歓声が上がった。

見守ったパトロンに大きく手を挙げ、何度も投げキッスを送った。

「昨夜はずっとパットのことばかり考えていた」とライル。35年前の最終日、18番ではティショットをフェアウェイバンカーに入れながらもバーディを奪って勝利した。

「戦いを終えて気持ちはとても高ぶっている。88年からきょうまでの時間は本当にあっという間だった。マスターズは本当に素晴らしい思い出ばかりだ」と感情を高ぶらせた。

ライルはそのまま後続の組を待った。2つ後ろの組で回る1987年大会覇者のマイズが18番グリーンに向かってきた。オーガスタで育ったマイズがグレッグ・ノーマン(オーストラリア)とプレーオフを戦ったのは26年前。「絶対にそこからは寄らない」と言われた11番パー4のバンカーからチップインを決めて、ノーマンを退けた。伝説の勝利として語り草となっている。

「マスターズの勝利で私という人間は何も変わらなかったが、しかしそれ以外は大きく変わった」とマイズ。「たくさんの機会を得た。私も家族も…もしマスターズに勝ってなければできなかったことがたくさんある」と36年の日々を振り返った。その後、1990年代には2度のトップ10を記録したが、2017年以来予選通過はしていなかった。

マイズはトータル15オーバー、ライルはトータル20オーバーだった。最後はライルが18番グリーンに上り、二人でしっかりと肩を抱き合った。

二人の偉大なチャンピオンは今後も“チャンピオンズディナー”、“パー3コンテスト”でマスターズに参加し続ける。

「もしかしたらオーガスタが“60歳以上”のマスターズ・トーナメントを開催するかもしれない(笑)。フロントティでプレーして、素晴らしいエンターテイメントになると思うんだ」とジョークを飛ばした。
マスターズの歴代チャンピオンは一生涯の招待を受ける。本戦からの卒業はそれぞれが決定する。

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