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“体を低く保つ”でスイングを修正「飛距離は問題ない」勝みなみが公言する世界一の野望

「今は体もプレーも調子がいい」と勝。1勝すれば、それが自信となってさらに強くなれるとも。まずは早い段階での優勝を期待したい(写真・高橋淳司)

2023年シーズン、米女子ツアーにフル参戦した勝みなみ。結果的にはCMEグローブランク74位で24年シーズンのシード権を獲得したのだが、本人にとってはどういうシーズンだったのか?

「正直言って何をやっても上手くいかない1年でした。プレー内容も成績も、自己最低といってもいいくらい。納得がいった試合は7位に入った最終戦だけ。ヒザを痛めるなど序盤は体の調子も万全ではなかったのですが、あまりにも思い通りにならならず自信をなくしてしまって、ゴルフするのが怖いと思ったときもありました」
 
そんな不調の中でも、シード権獲得という最低限の目標はクリアできたのは、それなりに健闘したといえるのではないだろうか。
 
「いや、目標は60位以内だったので自分では満足していないです。自己採点も20点程度です」
 
思い通りにいかなかった気持ちが強いのか、厳しい言葉が並ぶ。ただ、スタッツを見ると、平均飛距離は263ヤードで35位、平均パット数は28.7で3位と、勝らしさも随所で発揮している。
 
「飛距離は問題ないと思います。パッティングに関しては、アプローチで寄せて入れたというのが多く、長いバーディパットをバンバン決めたわけではないので自分では良かったとは思っていません。それよりも、パーオン率(62.6%/143位)が低すぎる。これが23年の成績を物語っていると思いますね」
 
ただ、最終戦で少しは光が見えてきたともいう。
 
「23年は1年間、全てのショットにおいて“体を低く保つ”というのを課題にやってきたんですが、それがなかなか思い通りにいきませんでした。ところが最終戦で、いい方法が見つかって、それが上手くハマってくれてショットもブレなくなりました。今は体もゴルフもすごくいい状態です」
 
厳しい言葉のわりには表情が明るいのもそのせいだった。リベンジに燃える24年シーズン、勝は23年同様、「まずは1勝」を目標に掲げる。
 
「やっぱり結果が欲しいですからね。23年も『1勝』という目標を立てたんですが、それを達成できなかったので、 今年こそ優勝したいなと。もちろん、できたら複数回優勝したいですけど、まずは1勝。多分、1勝できたら自信も湧いてくるし、そこからはどんどん行けると思っています」
 
メジャー優勝も狙いますか? という質問には、こんな答えが返ってきた。
 
「もちろん。それもどの大会を狙うというのではなくて、勝てる試合は全部勝ちたい。5つあるメジャーを全部獲るつもりで挑みます」
 
厳しい反省の弁とは裏腹に、前向き&強気の言葉が出てくるのも勝らしい。
 
「夏にあるパリオリンピックにも出たいですね。以前はオリンピックに興味がなかったんですけど、最近、メダルを首に掛けてもらいたいなって思い始めて。国を背負って戦い、勝利を得た人だけが掛けられるメダルの重みを感じたくて。今は世界ランキングも下のほうなので、道のりは遠いんですけど、まだまだ諦めていませんから(笑)」
 
さらにその先のことも、勝は考えているという。彼女の抱く野望は、ズバリ“世界一”。
 
「メジャーに勝って、CMEランク、世界ランクともに1位になって世界一になる。多分、みんな口には出さないけど目指すところは同じはず。私もそこを目指して頑張りたいと思います」
 
◇ ◇ ◇
 
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