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初日の最高気温32度超に「ゴルフをしていたかも分からない」という声も… 選手たちは“酷暑”をどう乗り切った?

鶴岡果恋は扇風機派。色々な暑さ対策アイテムを見る一日だった。(撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 初日◇29日◇戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)◇6605ヤード・パー72>

最高気温32度。ピーカンの真夏日に開幕した酷暑の大会で、選手たちはそれぞれの対策を練ってラウンドを行った。

北海道出身の小祝さくらは、“慣れない”天候にも負けず2アンダー・11位タイとまずまずの滑り出し。ただ、コースでの様子については、「風があったので、まだマシだったんですけど、吹いてなかったら本当にやばかったと思います。でも風が吹くとゴルフは難しくなるし、すごい難しいところ」と、板挟みだった。とにかく「熱中症にだけはならないように」と、プレーしていない時は日傘はマスト。これに加え、「ドリンクをこまめに飲むとか、いろいろしてます」と気づかっている。

3アンダー・5位タイで発進した福岡出身の後藤未有も、「自分がゴルフをしていたのかも分からない。一打に集中するしかなく、気づいたらグリーン上にいました」と、記憶も薄れるほどの酷暑のラウンド後はさすがにグッタリとした様子。風が吹いていたことを理由に、小祝とは対照的に「傘はあまりささなかった」というが、脱水症状にならないために経口補水液を常にかたわらに置いて乗り切った。さらにラウンド後は練習はせずホテルに直帰。体力温存に努めている。

よく見かけたのは氷のう&手持ち扇風機。こちらも3アンダー発進の金澤志奈にとっても、「常に持ち歩いています」というマストアイテムだった。「もうできる限りのことをやっていると思う。これ以上は何をやろうかなっていう感じです(笑)」と、万全の対策を強調。宮田成華もハウスキャディが使用する手押しカートに氷のう、扇風機など暑さ対策グッズを積んで5アンダー・首位発進につなげた。

2週連続でトップ10入りと好調のサイ・ペイイン(台湾)は、4アンダー・3位タイとこの日も好調。やはり体を冷やすスプレーと、氷のうは欠かせない。今週はハウスキャディとタッグを組むが、「途中でキャディさんが氷を入れ替えてくれて助かりました。すごいサービス」と“内助の功”に感激。自らも「本当、みんな倒れないようにしないと」と、周囲への気づかいは忘れない。

一方、心の準備で乗り切った選手も。現在、2試合連続で単独2位になっている岩井明愛だ。午後組のプレーで1アンダー・15位タイで帰ってきたが、「暑さは全然大丈夫でした」とどこか涼し気。「朝、出発する前にめちゃくちゃ暑いと聞いていて、結構構えていたんですけど、そんなでもなかった。構えていたからですかね」と、“ハードルが上がっていた”のが幸いしたようだ。

ただでさえ2週連続の4日間大会とあって、体力面はどの選手も気になるところ。岩井姉妹や吉田優利、佐藤心結らのように、試合後すぐに渡米し、来週6日開幕のメジャー大会「全米女子オープン」に臨む選手も多い。その佐藤は、「(来週に向け)暑くて体力的な問題はあるんですけど、やっぱり地元開催ということで出たいなという気持ちが強かった」と神奈川代表の意地でコースに立ち続けるつもりだ。

会場付近の2日目の天気予報は曇り一時雨だが、最高気温は30度を超えそう。ライバル、コースのみならず、暑さという敵にも負けず選手たちは優勝を目指していく。

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