• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • 昨年衝撃アマチュアV 蝉川泰果が空前の連覇へ「スタートダッシュを決めたい」

昨年衝撃アマチュアV 蝉川泰果が空前の連覇へ「スタートダッシュを決めたい」

アマチュア→プロ連覇へ。蝉川泰果が偉業達成に挑む(撮影:ALBA)

<パナソニックオープン 事前情報◇20日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>

昨年アマチュアとして出場したこの大会で、衝撃の優勝を飾った蝉川泰果。今年はプロとして、そしてディフェンディングチャンピオンとして試合に臨む。開幕を明日に控えた20日はプロアマ戦に出場。プレーを終えた蝉川に大会への意気込みを聞いた。

いまの調子について、「先週の輪厚(ANAオープン)から調子も良くなってきて、今週も練ランしている感じはすごく調子がいいので、またこの地でプレーできるのは楽しみです」と好調のようだ。

ただし「完全にいいかっていわれると…。まぁ5割程度の出来です。段々(自分を)信じて打つこともできるようになってきたので、その点はすごくいいんじゃないかと思います」と蝉川。昨年のプレーについても「鮮明にではないですけど、この辺についたな、とかは何となく覚えています。最終18番とかも引っかけて左ラフからボギーにしたとか(笑)」と余裕もみせる。

熟知するコースについては、「グリーンはあまり目もなくきれいなので、これまでの(試合)ように富士山から傾斜がきていたり、目があるとかではなく、しっかり読み切れたら入ってくれるんじゃないかなっていうグリーンですね。自分のでき次第でいいスコアがでるんじゃないかなと思います」と、すでにいいイメージが膨らむ。

アマチュア優勝→プロとして連覇となれば史上初の快挙となる。「モチベーションになります。1日目がキーになると思っています。スタートダッシュがうまく切れれば、優勝も狙えるんじゃないかと。左右にOBのあるコースは関西特有なので、プレッシャーもありますけど、余裕のある位置で上を見ながらプレーしたいですね」。

昨年の優勝スコアはトータル22アンダー。今年もハイスコアでの争いが予想されるが、「今年は去年ほど(状態が)いいわけではないので、まずは4つのパー5を獲りきって毎日4アンダーを続けることを目標にしたいです」。仮に毎日4アンダーなら、4日間で16アンダー。優勝への青写真はすでにできている。

さらに、今週は契約するピンの新アイアン『ブループリントT』もキャディバッグに入っていた。これは先日の米ツアー「フォーティネット選手権」で優勝したサヒス・ティーガラ(米国)が使用していた『ブループリントS』とは見た目もまったくの別物。形状的にバックフェースにキャビティ構造は見られない。発売前で詳細は不明。多くは語れないとしながらも、使った感想は「めっちゃいいです」。新たな武器も好感触だ。

先週の水曜日から伸ばしているという口ひげについて「気分です。あっ、いや写真撮らなくていいです(笑)。めっちゃ小ばかにされました。明日は剃ると思います。で、そのまま3日間は剃らずに伸ばすという感じです」とのこと。一時は伸ばそうかとも思ったが、周囲の反応がイマイチだったため断念したことを告白した。仮に優勝争いを演じたとしても“口ひげ”をたくわえた蝉川を目にする機会はないかもしれない。

今週は地元・兵庫での試合とあって、慣れた自宅からの通いで試合に備える。「(いつもと)寝るベッドが一緒というのは落ち着きますね」。休息も戦う上での大切な準備。地の利もいかし、万全の体制で臨む蝉川の連覇なるか? まずは初日にスタートダッシュを決めてみせる。(文・土屋裕一)

関連記事