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契約フリーで初勝利の原英莉花 でもアイアンだけは5勝すべてがミズノ製【勝者のギア】

契約フリーで様々なメーカーが入っているが、アイアンはミズノ製でかわらない(撮影:ALBA)

<日本女子オープン 最終日◇1日◇芦原ゴルフクラブ 海コース(福井県)◇6528ヤード・パー72>

今年の女子日本一決定戦「日本女子オープン」は、原英莉花が菊地絵理香との“エリカ”対決を制し、20年に続く大会2勝目。昨年、クラブ契約をフリーにしてから初めて勝った原だが、プロ入り以来、ツアー通算5勝すべてをミズノ製のアイアンで挙げている。今大会では72ホール中57回と、全体3位のパーオン率(79.2%)を記録した。

椎間板ヘルニアの摘出手術から復帰後、アイアンはミズノと契約していた頃から所有していた『JPX 923 TOUR』のプロトタイプを使用している。過去に手嶋多一が使用していた同型だが、原がいうには、契約していた頃に手渡されて「封印していた」クラブを「引っ張り出して」きたという。

「エリエール(21年大王製紙エリエールレディス)で勝った時に使っていたアイアン(JPX 921 TOUR)と顔が似ているんですけど、本当はエリエールで使っていたやつが自分は良かった。でもシャフトを替えたとき、それに合わせるものが欲しくて。その時に『これがあるじゃん』って思い出しました。モチっと球がくっつく感じで、打感がやわらかくて抜け感がすごくいい」

このアイアンに替えて、原が持ち球としている「右に切れすぎないつかまったフェード」が打てている。

ミズノのツアー担当者は、こんな“補足”も。打感や球の食いつきを重視し、自由自在に操れるアイアンを原は好む。そして「今週は6番アイアンと8番アイアンを調整しました。『左に行く』という話を聞いて、ライ角を0.25度フラット目にしました」。5月に受けた手術の影響で、現在は腰のケアに「1日に1時間ちょっとくらいかかる」と原はいう。

それだけに、体の負担軽減も考慮したスペックとなっている。「多分、私のアイアンは80グラム台だし、軽いと思うんです。また、カーボンシャフトで体への衝撃を少しでも減らしたほうがいいと思ったので、そこはマスト。いいシャフトに出合いました」。そのアイアンシャフトは、USTマミヤの『ATTAS FF85』で統一している。

そして、前週から4番ユーティリティのシャフトを『ATTAS EZ370-65S』から『アッタスMB-HYプロトタイプ65S』に変更していた。「ユーティリティ用のシャフトから、ウッドの流れのシャフトにチェンジしました。重さは一緒かな」(原)。同社の担当者によると、やはり術後は、フレックスを落とし、その中で原が求める“しなり感”がしっかり出せるものを渡しているという。加えて、これまではチップカットして硬めに使っていたが、今は先が動くように調整している。

オフの時から原のサポートをする同社担当との信頼関係は強力で、下記のようにドライバーからウェッジまでシャフトは全てUSTマミヤ製。また、3日目には22メートルの超ロングパットを決めたり、最終日もシビアなパーパットを次々と沈めるなど、ロングネックのプロトタイプパターも印象に残る4日間だった。

【原英莉花の優勝クラブセッティング】
1W:キャロウェイ パラダイム ツアー(9度/ The ATTAS V2 5S、46㌅)
3W:ヤマハ RMX VD(15度/ The ATTAS V2 6S)
5W:キャロウェイ エピックスピード♦♦♦(18度/ The ATTAS V2 6S)
4U:ピン G430(22度/ATTAS MB-HYプロトタイプ65S)
5I:ミズノ ミズノプロ フライハイ(ATTAS FF85)
6I~9I:ミズノ JPX 923 TOUR プロトタイプ(ATTAS FF85)
45,49,55,58°:ゾディア プロトタイプ(ATTAS FF95)
PT:オデッセイ ホワイトホットOG ロッシー プロトタイプ
BALL:ブリヂストン TOUR B X

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