確率は約9% 川崎春花に続くニューヒロイン候補たちは?

今年も日本女子プロでニューヒロインは誕生するのか? 左上から桑木志帆、佐久間朱莉、佐藤心結、安田祐香(撮影:GettyImages)

<日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 事前情報◇6日◇パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)◇6755ヤード・パー72>

あす7日(木)に「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」が開幕する。55年の歴史を持つ女子プロ日本一決定戦とあって、歴代覇者には9度の優勝を誇る樋口久子らをはじめ、そうそうたる名前が並ぶ。そこに名を刻むニューヒロインは現れるのか。有力候補を見ていこう。

今大会でツアー初優勝を挙げた選手は、わずかに5人。およそ10年にひとり、約9%という低確率だから、いかに経験がものを言うかが分かる。そこにおいて、昨年の川崎春花の初Vはセンセーショナルだった。

史上5人目となる初出場初優勝。さらに大会史上初の予選会を通過しての優勝、史上最年少での19歳133日での制覇など、まさに記録ずくめだった。その川崎に続けとばかりに、今大会での初優勝をにらむ実力者が長崎に集結している。

その最右翼といえるのが、桑木志帆と佐久間朱莉の20歳コンビだ。桑木は今季トップ10入り7回を数え、そのうちトップ3に4度入っている。ショット、パットともに巧みで、特にイーグル数(3個)、バーディ数(278個)はツアー上位。プロでは珍しいカラーボールを操り、攻撃的なゴルフでピンを攻める。今大会でも果敢なプレーで優勝争いに絡みそうだ。

ショットメーカーの佐久間は、なんと言ってもドライバーの精度が光る。ドライバーの総合力を計るトータルドライビング(TD)、TDとパーオン率を合算したボールストライキングでツアー1位を誇っている。こちらも今季トップ10入り8度と、そのショット力は結果に表れている。リンクスが舞台とあって、強い風にどこまで適応できるかがカギを握る。

同じく20歳の佐藤心結もここ3試合で結果を残しており、調子は上向き。リンクスで開催された今年の「全米女子オープン」で4日間を戦ったこともプラスに働きそうだ。同じく全米女子で13位に入った黄金世代・木下彩も先週5位と上り調子。有力候補のひとりだ。

ほかの候補では、20歳の竹田麗央や仁井優花、プラチナ世代の安田祐香に後藤未有、自己最高のシーズンを過ごしている26歳・野澤真央、昨季のステップ賞金女王リ・ハナ(韓国)などがいる。いずれも、いつ初優勝を挙げてもおかしくない実力者だ。

2年連続で初優勝者が出れば、もちろん大会史上初の出来事。過去に例を見ないほどの伸ばし合いが予想されている今大会だが、川崎に続くニューヒロインは誕生するのか。残暑の長崎で熱戦が繰り広げられる。

【今大会がツアー初優勝】
・樋口久子(1968年)
・鈴木美重子(1981年)
・コウ・ゲッキン(1984年)
・鈴木愛(2014年)
・川崎春花(2022年)

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