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「心臓バクバク」のプレーオフで躍動 若きステップ女王・櫻井心那が初V

青空の下で櫻井心那の笑顔がはじけた(撮影:佐々木啓)

<資生堂 レディスオープン 最終日◇2日◇戸塚カントリー倶楽部(神奈川県)◇6605ヤード・パー72>

若きステップ女王がギャラリーを熱狂させた。19歳の櫻井心那(さくらい・ここな)が桑木志帆とのプレーオフを制し、ツアー初優勝を果たした。

延長戦の舞台は18番パー4(364ヤード)。1ホール目はともにパーセーブし、迎えた2ホール目だった。櫻井のティショットはフェアウェイセンターへ。ピンまでは残り90ヤードほど。1ホール目とまったく同じ、あるいはそれよりも飛んでいるかというほどの会心ショットだった。

桑木も負けじとティショットをフェアウェイに置き、2打目はピン手前4メートル弱につけた。櫻井はピン奥約3メートル。上りの桑木に対し、櫻井の方がやや難しいラインだった。

桑木のバーディパットが外れたのを見届けて、続く櫻井のウィニングパット。完璧だった。強気に打ち出したボールはラインに乗ってカップイン。ギャラリーの大歓声を引き出し、満面の笑みがはじけた。

「今季は優勝争いをするのが初めてで、きのうの夜からすごく緊張していました」と当然プレッシャーも感じていたが、「初めてのプレーオフで心臓の音が聞こえちゃうくらいバクバクだったんですが、去年のステップでの優勝争いが生きました。落ち着いて、バーディを獲りにいくプレーができました」。

昨年は下部のステップ・アップ・ツアーで5勝を挙げる大活躍。ひりつくようなV争いを幾度となく制してきた強心臓ぶりを、レギュラーの舞台でも遺憾なく発揮した。

「こんな大勢のギャラリーの前で初優勝を挙げることができて、幸せいっぱいです。今後も体調に気をつけながら、2勝目を目指して頑張ります」

2021年度のプロテスト合格組では、川崎春花、尾関彩美悠に続くツアーV。次世代を担うスター候補がまた誕生した。

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