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高額賞金に目をくれず…脇元華がクールにラウンドする理由は? 照準を合わせる全米へ「ワクワクのほうが大きい」

脇元華は自分の課題に向き合って、クールにプレーをしている(写真は大会初日)(撮影:鈴木祥)

<アース・モンダミンカップ 2日目◇23日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6650 ヤード・パー72>

 

誰もが鼻息を荒くする、ツアー最高賞金額大会。賞金総額3億円、優勝賞金5400万円の「アース・モンダミンカップ」で賞金には目をくれず、クールに自分のゴルフを見つめている選手がいる。初日1オーバーの67位タイでスタートし、2日目には3バーディ・1ボギーの「70」。トータル1アンダーの46位タイで決勝にコマを進めた脇元華だ。

「調子はあまりよくないのですが、ショットは調整できました。パットがもう少し入ってくれないと…」と話したように、少しでもゴルフを向上させようと試合の中でも奮闘をしている。というのも、7月6日に開幕する海外メジャー「全米女子オープン」の出場が決まっているから。5月29日に行われた「全米女子オープン予選会」(千葉・房総CC房総G)において、プレーオフ1ホール目でバーディを奪い、出場権を獲得した。

 

女子ゴルファー世界一を決める全米女子オープンは、脇元にとって初めて出場する大舞台。「ワクワクとドキドキの両方があります。どちらかと言えば、ワクワクのほうが大きいかな。いまは全米に向けてショットの調整をしているところです」と、目を輝かせる。

 

初挑戦となる米メジャーに向けて、緊張感のある試合の中でしかできない調整がある。そのためにも、今大会で予選落ちをするわけにはいかない。そんな脇元ならではの真剣勝負が、この日も静かに繰り広げられていた。

 

「トップが大きくなりすぎてしまう傾向があるんです。ショットの精度を高めるため、トップの高さを調整しています。バックスイングを腰のあたりで止める意識で、ちょうど肩の高さくらいのトップになるのですが、意識をしていないとそれが出来ないのが悩みです」

 

試合となるとアドレナリンが出て、無意識のうちに体に染みついた大きなトップになってしまうのだという。意識せずとも理想とする高さのトップを作れるようになりたい。だからこその、試合の中での調整なのだ。

 

照準を全米女子オープンにきっちりと向けている。来週は国内女子ツアー「資生堂レディス」に出場し、試合を終えてからそのまま米国に向かう強行スケジュールを予定。約2週間後に始まる夢の舞台で、どんなプレーを見せてくれるのか。「まずは予選通過が目標です」と本人は言うが、日本での最終調整次第では、それ以上の結果も期待できそうだ。(文・河合昌浩)

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