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「バーディ来ないとゴルフにならない」 渋野日向子が自分のプレースタイルを再確認

渋野日向子はバーディに飢えている(撮影:ALBA)

<Danaオープン 2日目◇14日◇ハイランド・メドウズGC(米オハイオ州)◇6555ヤード・パー71>
 
今大会で日米ツアーを通じて5試合ぶりの予選突破を目指した渋野日向子だったが、願いは叶わず、予選落ちに終わった。2日目は3バーディ・2ボギーとひとつ伸ばしたものの、決勝進出には3打足りなかった。

この2日間、バーディの数は5コ。ボギーを叩いてもそれ以上バーディで盛り返すスタイルが渋野の持ち味。ところがそれができない。「ここ何カ月か本当にバーディが少ないので、やっぱりバーディがほしい。バーディが来ないとゴルフにならないですね」と予選落ちの期間を振り返った。
 
左手首の痛みからショット不振、グリップ変更など、いろいろと取り組み、いまはその解決策として腕に頼らないスイングを模索する。その結論が体を使う、特にあばらを意識していると明かしたが、その体の動きは少しずつだが身についてきた。その甲斐あって、この日はバーディチャンスを作り出したが、「気配はあった」と、結果的に量産とはいかない。そんな状態に唇を噛む。
 
「最近ネガティブがやばかった」と気持ちも落ちていた。そんななかで、「気配がしたっていうこと自体がわたし的にはよかった」と話す。今大会前まではその気配もなかったから、2日間で大きな前進を果たした。
 
渋野は自身を「ロングゲームで獲ってきた」と、ショットでバーディを生んできた自負がある。ショートゲームで粘ってというゴルフではなく、『ドン!』とチャンスにつけるのが渋野流。「それができなくなってくるとどうしても自信が」と言う通り、そのショットの部分にメスを入れてきた。その成果が出始めていることで、気持ちはネガティブから少しだけポジティブに変わりつつある。
 
結果だけを見れば予選落ちだが、ここまでの4戦とは中身が違う。今回の気配が本物で、ピンを果敢に攻めるゴルフが戻れば、必然とバーティトライが増産される。そしてそのトライを繰り返すうちにパッティングにも自信が戻れば好循環の波が見えてくる。
 
「ヨーロッパは何かしら縁があると思っているから(笑)」と2019年の全英優勝、昨年の全英3位という過去の成績が渋野の表情を明るくする。まだまだシーズン半ば。ここからV字回復で復活してみせる。(文・高桑均)

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