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ドイツ戦でワールドクラスを証明した冨安健洋、サネのシュートをブロックしたスーパープレーが話題に

写真:冨安健洋(PA Images/アフロ)
9月9日(日本時間10日)、サッカー日本代表はドイツのヴォルフスブルクにてドイツ代表と国際親善試合を行った。

世界的強豪国であるドイツ代表を4-1で下す素晴らしい戦いを見せた日本代表だが、CBとして出場した冨安健洋のシュートブロックが話題となっている。

バイエルンの10番を背負うサネの高速ドリブルからのシュートを完璧なブロック

このドイツ戦で落ち着いたビルドアップや高精度のサイドチェンジ、DFラインを高めにキープした勇気、そして全体的に安定した守備を見せた冨安だが、特に話題となっているプレーがある。

44分過ぎに見せたサネへのスライディングブロックがそのプレーだ。

この守備がワールドクラスであるポイントの1つ目が、「自分のマークする選手を放棄してサネを追いかけた判断力」だ。

ドイツのカウンターが発動した瞬間、サネが全力でピッチ中央を駆け上がりダイアゴナル(斜め)にドリブルしていくわけだが、ボールを受ける前までは伊藤洋輝がマークについていた。

この時冨安は最終ラインを担っていて、やや右サイドでCFのハヴァーツをマークしている。

しかし、冨安はハヴァーツのマークを瞬時に放棄し、サネのドリブルに全力でついていく判断を下す。

サネが斜めに全力で進むため伊藤が間に合わないと予想し、自身がサネにつく判断を下したのだ。

もちろん、マークを外したハヴァーツには伊藤がついてくれることもわかっていた上での判断だろう。

そこからの戻りの速さも当然ながら素晴らしかったが、判断の速さは特にワールドクラスであったといえるだろう。

注目すべきポイントの2つ目は、「左足でスライディングをしたこと」だ。

サネは非常にスピードのある選手で、さらに斜めにドリブルをしていたことから、追いついただけでも素晴らしいプレーだといえる。

しかし、サネがシュートを打つタイミングで冨安は「左足」でスライディングブロックを試みた。

角度的にサネが左足でシュートを打つと判断した冨安は、よりそのシュートをブロックしやすい左足でのスライディングを選択したのだ。

体の向き的には右足でスライディングをしたくなるプレーだが、冨安は左足を選択したのだ。

もしも右足でスライディングしていたら、ブロックが間に合わないかボールが伸ばした足の下を抜けていた可能性もある。

前半終了間際の時間帯でこのサネのシュートが決まっていたならば、大差のつく試合にはなっていなかった可能性が高かっただけに、価値のあるプレーだったといえるだろう。

多くの怪我を乗り越えて再び日本代表のDFラインに戻ってきた冨安は、たった1試合でその実力がワールドクラスであることを証明して見せた。

今後怪我なく板倉とのCBコンビが継続できれば、日本代表のDFラインは北中米W杯まで安泰であるといえるだろう。

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