• HOME
  • 記事
  • Jリーグ
  • 新卒で楽天へ入った男の次なる舞台は、愛する常勝軍団・鹿島アントラーズ

新卒で楽天へ入った男の次なる舞台は、愛する常勝軍団・鹿島アントラーズ

スタッフにも受け継がれるジーコの精神

鹿島クラブハウスの選手ロッカー入り口には、ポルトガル語と日本語で「献身・誠実・尊重」と書かれた額縁が飾ってあります。

この言葉は、ジーコの教えをまとめた3カ条で、鹿島に携わるすべての人間にとっての原点です。その中で、スタッフも勝利に対して徹底的にこだわり、極端な例ですけど、昨年の〇〇〇戦はこういうルーティンで勝ったから次の〇〇〇戦もそれでいく、前回の▲▲との試合は飛行機で行って負けたから次は新幹線で行く、ということもします。勝つための準備は何でもやるというところがすごいなと思いますね。そこは自分自身も大事にしています。選手が勝利の為に様々な準備をするように、スタッフも勝利の為に出来ることは何でもやります。

週に1回、クラブハウスのグラウンドを使って、スタッフサッカーというのもやるのですが、そこも本気です(笑)。本気で体のぶつけ合いもあるし、それもみんなが勝ちたいから起きることなのです。負けて良いことはあまりないじゃないですか。僕らはホームタウンの人口を合わせても約28万人しかいない場所でサッカークラブ経営をしていますし、Jリーグにおける観客1人あたりの平均移動時間も、約2時間かかっています。だからこそ、来てくれた人には勝利を提供しなければいけない。

仕事以外の部分でも「勝利」を意識することにより、勝利への思いはより強くなります。

“勝つことだけがスタジアムの楽しさじゃない”と言われることもありますけど、僕らは勝利のためにやらないといけないと強く思っています。勝つことに重点を置かなくなったら、鹿島アントラーズではなくなってしまうと思いますし、そこは絶えず意識しています。優勝が決まることを想定して、事前にイベントの準備をするクラブは多いと思いますが、鹿島はそういうことはしません。

勝ってから考える。
“目の前の試合で勝つことだけに全力を尽くす”というのがスタンスとしてあります。それくらい、徹底しているのです。

『何のために仕事しているんですか?』と聞かれれば、「チームの勝利のために」と言えるぐらいです。新しく入った人でも、昔からいる人でも共通の認識は持っていると思います。そこがこのクラブの強みです。「常勝軍団」というイメージは、僕が鹿島に入る前からメディアを通じて皆様が広く認識していただいている鹿島アントラーズのイメージそのものだと思います。

実際に入社して感じるのは、「常勝軍団」になるために何か特別なことをしているわけではありません。「チームの勝利のため」に各人が与えられたことにベストを尽くしている。当たり前のことを当たり前にやる。それに尽きると思います。

思いを口にすることが重要今は、僕がスポーツの世界に入りたいと思った時よりも、いろいろな情報が得られやすくなったし、SNSで色々な人から話を聞きやすくなったと思います。

僕自身は『自分で切り開く』ということを言われてそれを強く感じましたが、コミュニケーション能力は必要だなと思います。

また、鹿島で働いて強く感じるのは、ハート(気持ち)がなければダメだということ。スポーツに対する思い、サッカーに対する思い。
そういう部分は、なんとなくでも話している中で相手に伝わります。だから、自分の気持ちに嘘はつかなくて良いと思うのです。他人にこういうことを言ったら恥ずかしいとか、そう思う必要はないです。声に出すことで助けてくれる人もいると思います。

諦めない、ということも重要です。
アントラーズの選手も、諦めなかったから昨年、クラブワールドカップの決勝でレアル相手に先制点を取られたけど、前半の内に同点に追い付き、一時は逆転まですることが出来たと思っております。

僕が業界に入ろうとしたとき、『人脈がないと厳しい』とか『20代では難しい』と言われたこともありました。ただ、人脈がなければ作れば良いだけの話ですし、20代で厳しいと言われても、確率はゼロじゃない。挑戦すれば、もしかしたらできるかもしれない。そう考えた結果、僕の今があると思っています。諦めないこと。これが一番だと思います。

関連記事