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現在トータルドライビング1位! 元女王・鈴木愛が今年やめたこと

今季前半戦を終えてトータルドライビング1位の鈴木愛(撮影:鈴木祥)

2017、19年と2度の賞金女王に輝いている鈴木愛は、ここ3年間ほど自分が思うようなゴルフができず苦しんでいた。だが今季は、前半戦13試合に出場してトップ10が6回と復調を見せている。そんな鈴木が「久しぶりに安定して結果を残せている」要因について語ってくれた。

昨シーズンは自分のゴルフが少しでも良くなるように、久しぶりにコーチをつけて戦っていた。だが、思うよう結果ではなかったという。試合中はキャディ以外からのアドバイスは禁止。コーチに「今のどうだった?」とは聞けない。結局、「自分で解決するしかない」という理由でコーチのもとを離れることになった。

「自分で考えるようになってから良くなってきた。やっぱり自分で考えることが今の自分には合っているのかな」と心のうちを明かす。それは成績にも反映されており、前半戦を終えた時点でトータルドライビング(ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を合算した数値)では1位を記録(昨シーズンは64位)。これには「だんだんシンプルになってきていて、考えることが少しずつ減ってきています」と自己分析する。

それでも心残りはある。「サロンパスから資生堂にかけて優勝したことがある試合が多かったので、どうしても優勝したかったんですけど、体調があまり良くなくて出られない試合もあった。そこが少し残念ではありました」。過去7勝している6大会のうち、「ニチレイレディス」と「資生堂 レディス」の2試合を欠場した。調子がいいからこそ、思い入れのある試合に参戦できなかったことに悔やむ。

「けど、体調もよくなってきました。これからまたさらに暑くなるけど、この休んでいる間にしっかりトレーニングもできたので、後半戦に向けてまた頑張りたい」。

後半戦は21年以来の「優勝」を目標に掲げる。「安定した結果ももちろん欲しいですけど、波があってもやっぱり優勝したいなって思います。しばらく勝ってないので、焦る気持ちもあります」と29歳になった元女王は正直に話す。それでも「調子も良くなってきているし。あまり焦ることなく、今できることをしっかり考えて、上を見過ぎず、地に足つけてしっかりゴルフができたらと思います」とマイペースで臨む考えだ。

今週末はオープンウィークで試合がないため「ちょっとだけ、遊びにいこうかなって(笑)。ずーっとトレーニングしていたので。まだ考え中ですが、川か海に行きたい。キャンプも行きたかったんですが、土日で予約が取れなかったので…」とアウトドア派な一面ものぞかせる。

その川か海で悩むのには理由がある。「昨日、美容室に行ったら、『もしかしてこのあと海に行きますか? 海行きそうな感じがする』って言われて(笑)。めっちゃ海が好きそうに見えたらしいんです」。それで鈴木が今週末に計画していることを伝えると、担当した美容師から海風と海水は髪が傷むと心配され、「あまりおすすめされなかったので、ちょっと考えています」と笑う。あっという間に終わってしまう貴重なオフタイム。鈴木にとっていい気分転換となることを願いたい。(文・高木彩音)

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