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「いい影響を与えられる選手でいたい」 イ・ボミはまたも涙、ツアー引退後の展望は…

涙ながらに受賞を喜んだイ・ボミ(撮影:福田文平)

今季限りで日本ツアーから引退したイ・ボミが『特別功労賞』を受賞した。選手としては初めて贈られ、メディア賞『ベストコメント』部門とともに2冠を達成。20日に行われたJLPGAアワードに出席し、その場はまたしても忘れられない感動的なシーンになった。

主要11部門が先に表彰され、特別功労賞がフィナーレを飾った。照明が落とされた会場にこれまでの功績を振り返るスペシャルムービーが始まり、『THANK YOU BO-MEE』と流れた。ムービーが終わり、登壇したボミの目には涙が浮かぶ。山下美夢有からは「サプライズ」で花束が贈呈され、「感動でした。本当に最後だと思うと、涙が出ちゃって…」と感極まった。最後には同郷の申ジエ(韓国)とハグを交わした。

2011年から日本ツアーに本格参戦。当時は22歳だった。初シードを獲得すると、12年「ヨコハマタイヤPRGRレディス」でツアー初優勝。15年には年間7勝を誇る圧倒的強さで賞金女王を戴冠。翌年も5勝を挙げ、2年連続で輝いた。通算21勝、生涯獲得賞金は8億6632万2664円(歴代11位)。トッププレーヤーとしてツアーの発展に多大な貢献を果たしたと、“異例”の賞が贈られた。

引退ゲームとなった「NOBUTA GROUP マスターズGCレディス」は予選落ちに終わったが、2日目ティオフですでに涙。ラウンド終了後にはクラブハウス内で選手や関係者らと引退セレモニーが行われて涙。週末はホステスプロとして試合を見守り、最終日の表彰式後にファンに囲まれながら行われた引退セレモニーでも涙。そしてこのアワードでも涙――。名残惜しい引退は、本当の本当に最後を迎えようとしている。

「すごく感動いただきました。13年間、23(歳)から35(歳)まで。大きな目標を持って、素晴らしい環境の中、成長しながらできた。意味のある賞をいただけると(来日した時には)想像できなかったので、うれしかったし感動しました。いい影響を与えられる選手でいたい」

ツアーからは退くが、来年以降も「日本でいろんな仕事をしたい」と、まだまだゴルフ選手としては現役続行。さらには「ジュニアにも会いたい。(私に習いたい選手が)いてくれれば(笑)」と、大会に顔を出したりジュニアレッスンに意欲示している。

会見は「良いお年を!」という言葉で締めくくったボミ。“スマイル・キャンディ”らしい愛らしい笑顔で会場をあとにし、“イ・ボミ第2章”へと突入する。

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