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2023年の開幕は“コブラ”! 原英莉花がキャリアハイ達成のため目指す「18歳のころのイメージ」

新クラブも投入。原英莉花が開幕戦への意気込みを語った。(撮影:福田文平)

<ダイキンオーキッドレディス 事前情報◇28日◇琉球GC(沖縄県)◇6560ヤード・パー72>

昨季は未勝利に終わり、一時はシード確保にも黄信号が灯るなど苦しいシーズンを過ごした原英莉花。「春先に1勝することが目標」というスタートダッシュと、「勝つことにこだわって、キャリアハイを目指したいです」とシーズン通じての活躍を力強く宣言した。

新型コロナウイルスが及ぼした渡航への影響も落ち着きを見せたことで、このオフは米国に渡りロサンゼルスでキャンプを張った。1月末から2月頭まで10日ほどの日程だったというが、ここでは技術面のレベルアップを図るだけでなく、クラブ調整も行ってきた。

そんな原はキャディバッグに、国内女子選手としては珍しいクラブを入れて戻ってきた。ドライバー、そしてアイアンなどを米国のクラブメーカー『コブラ』のものに変更。海外ではリッキー・ファウラーやレクシー・トンプソン(ともに米国)が契約を結ぶが、日本のツアー会場ではほとんど見かけることはない。

例年、春先はクラブセッティングに頭を悩ませ、特にクラブ契約フリーになった昨年は日替わりドライバーになる大会もあるなど、ここで苦戦していた印象の原。だが今年は開幕戦から「ある程度固まっています」と自信を示す。フェアウェイウッドとユーティリティは、引き続きキャロウェイのクラブを使用するが、シャフトはUSTマミヤで統一するなど大きな変化も見られる。ウェッジのシャフトもチェンジしたことで、「感覚はいいけど、試合でどうなるか」と実戦での手ごたえも気にはなる。ただ、その表情や言葉からは、大きな迷いは感じさせない。

師匠のジャンボ尾崎は先日行われたジュニアアカデミー選考会の会場で、取材陣を前に『ゴルフで主役になってもらいたい』という気持ちを語った。その思いは、もちろん本人にも伝わっている。「私も勝ちたいですし、それは昨季が終わった時に伝えた。強い気持ちで戦って、ジャンボさんにいい報告ができれば」と、その期待に応えるつもりだ。「苦しい気持ちが、人をやる気にさせる。まだ悔しい気持ちは残っているし勝ちたいという思いは強い」。昨季を糧にし、この開幕戦までの時間を過ごした。

ファンに見てもらいたいのは「前向きな気持ちをもってプレーしているところ」。そして今季の自分のプレースタイルについては「18歳のころのイメージ」と表現する。ピンだけを狙い、「守り過ぎないプレー」を続けていたあの頃の自分が目指す姿。なにより今は技術も伴ったという自負もある。「ミスしても、アプローチはしっかり練習してきました。そのアプローチも見てもらいたいですね」。闘争心としっかり鍛え上げた技で、“キャリアハイ”に近づいていく。

米ツアー進出も見据えるが、今回の合宿でその思いもさらに強くなったという。「(気候が)カラっとしてる感じは好きですし、のんびり、人に干渉しないサバサバしてる感じも好き」と、米国の風は肌にもなじんだようだ。今月24歳になったこともあり、どんなに遅くてもあと3年以内には、そこで戦うことを目指すともいう。コブラのクラブを握り、ジャンボの代名詞さながらの“コブラガッツポーズ”をとる姿を沖縄から届けたい。

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