• HOME
  • 記事
  • フットサル
  • 今季わずか2試合出場の若武者に与えられた“エース封じ”のタスク 中嶋脩太郎はボアルース長野の希望の光

今季わずか2試合出場の若武者に与えられた“エース封じ”のタスク 中嶋脩太郎はボアルース長野の希望の光

今季からボアルース長野でプレーする中嶋脩太郎。怪我の影響もありリーグ戦で出場はわずか2試合で、入替戦第1戦ではベンチ入りするも出番はなかった。

第2戦でそんな彼に与えられたタスクは、しながわシティのエースであるチアゴ・セウバックを抑えること。かつてはFリーグ得点王に輝き、シュライカー大阪を初のリーグ優勝に導いたブラジル人ストライカー封じは、かなりの難題だと思われた。

しかしチアゴへのパスをよんだインターセプトなど、アグレッシブなディフェンスで主導権を握り仕事をさせず。中嶋が出場している時間帯では、チアゴを完璧に封じた。

今季苦しんできた若武者が、最後に掴んだ大きな自信。試合後、中嶋にチアゴとのマッチアップについて語ってもらった。

■この試合の無料ハイライトはこちら(ABEMAビデオ)

チアゴを抑えられたことは自信になる。僕でもできるんだ

──入替戦を戦ってみていかがでしたか?

今季は怪我があってF1の試合に出られていませんでした。アウェイの大分戦と最後の町田戦で少しプレーしましたが、出たとしても一瞬プレーするだけでした。入替戦は違った緊張感がありましたね。ホームでもなくアウェイでもなく。さらに負ければF2に落ちてしまう。そういう緊張感は普通のリーグ戦とは違いました。

──第1戦を終えて監督が、特にチアゴ選手のところでやられたと総括していました。第2戦では中嶋選手がマンツーでついていましたが、監督からの指示は?

パワープレーではないセットの方は守備を重視していました。そこに入って、チアゴに昨日のような結果を出させないことが大事でした。戦術でいうと常に前に立って、彼にボールを入れさせないことを意識していました。

──チアゴとのマッチアップはいかがでしたか?

ブラジルでプレーしていた経験もあるので、ああいう選手とはマッチアップしたことがありました。フィジカルもあってシュートもあって、他の選手よりは慣れていたと思います。特別にリスペクトしすぎることはなく、怖いと思うことはありませんでした。マッチアップしてみても、うまく対応できたと思います。

──イメージ通りだった?

とてもいい選手で、ボールも収まるし、逆に僕は線が細いのでフィジカル負けしてしまうかなというイメージはありました。そこで自分なりにいい対応ができたと思います。自分はフィジカルの部分でどうしても勝てない。だからフィジカルではなく別の部分で勝負することを意識していました。頭を使って止める、考えながら次のプレーを予測することが得意です。そこでうまく対応できたと思います。

──今季、長野に加入されましたが、チームはいかがでしたか?

昨季は入替戦に回って残留を決めました。今季もなかなか勝てないチームでしたが、「もうダメだ」という雰囲気はありませんでした。次の一戦に集中して戦えるチームでしたし、一致団結してハードワークできるチームだったと思います。

──振り返るとリーグ戦の中で何度も最下位脱出のチャンスがあったように思います。そこに後悔は?

試合終盤に決勝点を決められた北海道戦、残り5秒で勝ち越された立川戦は残念な結果でした。あまり勝てないチームなので引き分けが大事だと思っていましたが、そこもできない。引き分けられる試合で引き分けられない。

たらればになりますが、どちらかを引き分けていたら違う結果だったはずです。そこの詰めの甘さはありましたし、そこが上位チームとの差であり、このチームのターニングポイントだったと思います。チームとしても自力残留を掲げていたなかで入替戦に回ってしまい、負けて降格してしまいました。そこは本当に悔しいところですね。

個人的にも年間通してリーグ戦に出られなかったので、チームへの貢献は少なかったと思っています。その悔しさもありますね。

──お父様の中嶋孝行監督(ボルクバレット北九州)とは試合前にお話しされましたか?

LINEで「脩らしく楽しんでこいよ。プレーできることに感謝して、しっかりフットサルを楽しんでプレーすれば、自ずと結果はついてくる」と言ってもらいました。

──今年一年のプレーを自己評価すると?

F1で年間を通して怪我なく全試合出られるくらいのフィジカルはまだまだ足りていないですね。しかし今日のチアゴとのマッチアップのように、スコアラーを0で抑えられたというのは自信になります。僕でもやれるんだと思いましたね。

関連記事