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飲酒運転騒動でMLBをクビになった“元英雄”との再契約が物議! 韓国紙は「彼への失望は凄まじい」と嘆き

アジア球界屈指の大型内野手として注目を集めたカン・ジョンホ。だが、彼のキャリアは2016年の事件をきっかけに一変した。(C)Getty Images
驚きの復帰劇が、韓国球界を騒がせている。

現地時間3月18日、KBOリーグ(韓国プロ野球)は、元ピッツバーグ・パイレーツのカン・ジョンホとの契約を発表。すでに任意引退を余儀なくされていた34歳との異例のディールとなった。
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もっとも、カン・ジョンホがプレーできるのは、来年からとなる。というのも、パイレーツに所属していた2016年に韓国国内で飲酒運転事故を起こした彼は、その捜査の過程で、過去にも2度にわたって飲酒運転で摘発(09年、10年)されていたことが判明したためだ。

そこで懲役8か月、執行猶予2年が下され、ビザ獲得に失敗したために米国に戻れなかったカン・ジョンホは、2019年にパイレーツとの契約を解除。さらにKBO(韓国野球委員会)からも、「選手登録から1年間の失格処分、奉仕活動300時間」を科されていた。

それでも、韓国球界で139発の本塁打を放ってきた実績を見込んだキウムは、球界最低年俸となる3000万ウォン(約280万円)での契約を締結。球団のホームページでコ・ヒョンウクGMは「40年以上、野球人として生きてきた先輩として、カン・ジョンホに野球選手として最後のチャンスを与えたいと思った」と獲得の理由を明かした。
しかし、国内ではキウムの獲得に逆風が吹いている。長らく一線級から退き、飲酒運転を繰り返してしまったために、1年はプレーができない元スターに、反発の声が上がっているのだ。

日刊紙『朝鮮日報』は、「当時のカン・ジョンホに対するファンの期待が大きかっただけに、失望は凄まじい。彼の犯した罪への衝撃は大きく、今も批判は止まない」と国内での反響についてレポート。また、同じく日刊紙の『ハンギョレ』も、「“ヴィラン(悪役)”となった男は、ふたたびヒーローとなれるか」と記している。

繰り返してしまった過ちのせいで、現時点で加入を好意的に受け取るファンやメディアは少ない。だが、どんな人間にも再起のチャンスはある。「最後にプレーする場をどうしても与えたかった」というコ・ヒョンウクGMのコメントを引用した『朝鮮日報』は、次の意見を寄せている。

「カン・ジョンホに対する批判が過剰だという意見もある。過ちに対して、これ以上の罰を与えるのではなく、復帰に向けた動きを諭すべきだというものだ。実際に逮捕から復帰した例もある。いずれも彼らは、名誉回復の機会を与えられてきた」

はたして、野球界の頂点とも言えるMLBにまで上り詰めた元スターは、再起を果たせるのか。35歳のラストチャンスの行方に注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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