原英莉花の優勝クラブ、1本1本チェックしよう!

つけ入る隙がなかったといえる圧巻Vの原英莉花。その優勝クラブを細かく見てみよう

14本それぞれに、原のスイング、調子に合わせて組まれているのがよくわかる。まずはウッド類からみていこう。ドライバーはキャロウェイの今年のモデル、パラダイムだが、3番ウッドはヤマハのRMX VDとこれは22年モデルだ。5番ウッドとなるとキャロウェイのエピックスピード トリプルダイヤで、こちらは21年モデルだ。共通するのはシャフトをThe ATTAS V2で統一していること。ロングヒッターの原が調整を重ねた先にたどりついた組み合わせだ。4番ユーティリティは、寛容性のあるピンのG430だが、こちらのシャフトはアッタスMB-HYプロトタイプとなっている。

アイアンは5番だけミズノプロ フライハイだが、6番から9番までミズノJPX923ツアーのプロトタイプだ。このアイアンにして、つかまったフェードがしっかり打てるようになったという。日本女子オープンでは「左に行く」という言葉を受けて、6番と8番アイアンだけ0.25度、ライ角をフラットに調整したというから、そのツアーバンの調整力はさすがだ。
 
ウェッジは、知る人ぞ知る名古屋のメーカー、ゾディアで4本揃えている。プロのクラブをさまざま調整しているメーカーだけに、かゆいところに手が届く仕上がりを見せていると思われる。
 
パターはオデッセイ ホワイト・ホットOG ロッシー プロトタイプだが、ロングネックにしてフェースバランスにしているというから驚きだ。クラブと自分のストロークを熟知したうえでの加工だ。日本女子オープンでのタッチの合い具合はまさにハマった感じ。自信を裏付けがあったといえる。
 
こうしてセッティングを14本通してみると、原のギアに対する細かなこだわりが随所に出ているようで、最善のセッティングを追い求めているのが伝わってくる。クラブ契約がフリーだけに、まさに魂魄のセッティングといえる。原の優勝に、もちろんおめでとうと言いたいが、それを裏で支えたツアーバンをはじめとする各メーカーのサポートにもうれしい優勝だったに違いない。

【原英莉花の優勝ギア】
1W:キャロウェイ パラダイム(9°The ATTAS V2 5S,46㌅)
3W:ヤマハ RMX VD(15°The ATTAS V2 6S)
5W:キャロウェイ エピックスピード♦♦♦(18°The ATTAS V2 6S)
4U:ピン G430(22°アッタスMB-HYプロトタイプ65S)
5I:ミズノ ミズノプロ フライハイ(アッタスFF85)
6I~9I:ミズノ JPX 923ツアー プロトタイプ(アッタスFF85)
45,49,55,58°:ゾディア プロトタイプ(アッタスFF95)
PT:オデッセイ ホワイト・ホットOG ロッシー プロトタイプ
BALL:ブリヂストン TOUR B X

関連記事