• HOME
  • 記事
  • ゴルフ
  • ホールインワンにチップイン! 0勝からの復活に欧州チームは「最高の気分」

ホールインワンにチップイン! 0勝からの復活に欧州チームは「最高の気分」

レオナ・マグワイアが最終ホールでチップイン・バーディを決め、欧州チームに1ポイントをもたらした(撮影:GettyImages)

<ソルハイムカップ 初日◇22日◇フィンカ・コルテシン(スペイン)◇6903ヤード・パー72>
 
いよいよ開幕したソルハイムカップ、第1日目は欧州チームにとって歴史的な敗北になるところだった。

午前のフォアサム(ペアでひとつのボールを交互に打つ)4マッチは米国が全勝し4-0。「午後のマッチが始まるときは0勝、1番ティは本当に重苦しい空気だった」と欧州チームのキャプテン、スーザン・ペターセン(ノルウェー)。午後のフォアボール(ペアのうち良い方のスコアを採用)で3ポイントを取り戻すと、カムバックに「本当に選手らを誇りに思う」と大興奮だった。
 
両チームのフラッグを持った大きな応援団が集まり、女子ゴルフ最高の盛り上がりの中、初日の午前にフォアサムが開始された。一番手のレクシー・トンプソンとメーガン・カンの米国チームはマヤ・スタークとリン・グラントのスウェーデン組に2&1で勝利。アリー・ユーイングとシャイアン・ナイトの米国組は、チャーリー・ハル(イングランド)とエミリー・ペダーセン(デンマーク)に5&4で大勝した。
 
まさかの4-0。欧州チームは「このままでは終われない」と風が吹いた午後のフォアボールで意地をみせる。

ソルハイムカップ史上2番目の“ホールインワン”を達成したのはペダーセン。米国1アップで迎えた12番パー3で、7番アイアンを握ってグリーン左の傾斜に落としたティショットはラインに乗ってそのままカップイン、コース中に大歓声が響いた。これでマッチをタイに戻し、13番で取られても16番で取り返しタイで終了。0.5ポイントを獲得した。
 
圧巻は欧州のレオナ・マグワイア(アイルランド)。ジョージア・ホール(イングランド)と組んで、トンプソン、リリア・ブ組と対戦しタイで18番パー5を迎えた。バーディ必須のマグワイアの第3打は、グリーン傾斜で戻って手前に。続く第4打を直接カップに沈めてチップイン・バーディ。ブのバーディパットが沈まず欧州チームが1アップで勝利し、この日初のフルポイントを獲得した。
 
熱戦を見届けたペターセン主将は大きくガッツポーズ。「どうやってあんなショットが打てたの?」とマグワイアに抱きついた。午前と打って変わって会場の空気は欧州チームへ。第4組のカルロタ・シガンダ(スペイン)&グラント組は、ユーイング&エンジェル・インに4&2と圧勝。欧州チームは2勝2分けで3ポイントを獲得した。
 
チップインで勝利したマグワイアは21年大会のMVP。「ポイントを獲得するためチーム全員が必死だった。これこそがソルハイムカップの戦い、最高の気分」と2ポイントリードを許した欧州チームだが、「この勢いで2日目は追いつき追い越したい」とペターセン主将の興奮は止まらなかった。(文・武川玲子=米国在住)

関連記事