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日本のエースが米国のバーディ女王へ 畑岡奈紗は攻撃姿勢貫きさらなる躍動の時へ【米女子ツアー終盤戦への“おさらい”】

全米女子オープン(写真)などメジャー大会で優勝争いに食い込んだここまでの畑岡奈紗。今季中の優勝に期待!(撮影:GettyImages)

1月の開幕戦から8カ月が過ぎ、米国女子ツアーは続く「ウォルマートNWアーカンソー選手権」(9月29日~10月1日、アーカンソー州)から終盤戦に差し掛かる。この後も中国、韓国、マレーシア、日本を回るアジアシリーズや、ランキング上位者のみが出場できる最終戦など見ごたえ十分! そこでこのタイミングで今季、米国でプレーする日本選手の活躍をスタッツもひも解いて振り返り、今季の収穫、課題をあぶり出したい。

今季ここまで18試合に出場している畑岡奈紗。優勝こそまだないが、やはり目に飛び込んでくるのが安定感だ。トップ10には5度入っているが、特にメジャー大会での活躍が出色といえる。

4月の「シェブロン選手権」は37位、6月の「KPMG全米女子プロ選手権」は47位だったが、続く7月の「全米女子オープン」は最終日を1打差の首位で迎えることに。結果的には4位に終わったが、さらに同月にフランスで行われた「エビアン選手権」でも優勝争いに食い込み3位と好成績を残している。8月の「AIG女子オープン」(全英女子)も11位とまずまずの結果で終えており、悲願成就はならなかったが改めて“日本のエース”の存在感を印象づけた。

ポイントレースは1249.17ptの17位。古江彩佳(8位)、笹生優花(12位)に次ぐ日本勢3番手だが、いつ勝ってもおかしくないのは当然といえる。8月の「ポートランドクラシック」では、昨年4月の「ロッテ選手権」以来となる予選落ちも喫したが、翌週にはすぐに16位と立ち直り、今後に向けて影響も少なそう。ここから怒涛の追い込みにかかる可能性も十分だ。

そんな畑岡のスタッツ面を見て真っ先に目が止まるのが、269個でツアー全体で1位に立つ『バーディ数』。250個で2位につけるアシュリー・ブハイ(南アフリカ)に19個の差をつけている。昨年も396個で2位だったが、その攻撃姿勢は今年も健在だ。なお、サブパーホール(バーディか、それよりいいスコアのホール)も273個で1位。41度のアンダーパーラウンドは4位という点も、それをうかがわせる。

今季はインパクト時に力を最大限ボールに伝えられるスイング作りを念頭に置きプレーを続けてきた。その道中とあってティショットへの不安を口にする場面もよく見られ、258.74ヤードで72位の平均飛距離と、73.87%で50位のフェアウェイキープ率にもそれがあらわれた。ただこれも“進化への過程”ととらえると、今後が楽しみな結果にも感じられる。

わずかなオフ期間には日本に戻って、歴代覇者として宮城県で行われている「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」にも参戦。さらにこの期間でここまでに挙がった修正ポイントを調整し、終盤戦の優勝争い、さらに“米通算7勝目”というニュースを届けてもらいたい。

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