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シャンシャン以来の世界一へ イン・ルオニンがランキング1位に浮上、中国勢が大躍進のワケ

世界ランキング1位に立ったイン・ルオニン。若き才能を輝かせている(撮影:GettyImages)

<クローガー・クイーンシティ選手権 最終日◇10日◇ケンウッドCC(オハイオ州)◇6515ヤード・パー72>

中国勢の躍進が止まらない。20歳のイン・ルオニンが3週連続の3位に入り、世界ランキング1位に浮上することが決まった。3月末の「DIOインプラントLAオープン」でツアー初優勝。6月の「KPMG全米女子プロ選手権」でメジャー勝利。その後も勢いは止まらず、ついに頂点を極めた。

直近5戦で3位が4回。「毎週いい位置にいるのは分かっているし、また勝てる順位にいるのも分かっている。とても気分がいい」と絶好調。世界1位になれば、偉大な先輩、フォン・シャンシャン以来の快挙となる。

シャンシャンを尊敬してやまないルオニンを含め、中国勢の躍進がめざましい。ツアー未勝利ながら同ランキング12位、米ツアーポイントランキング8位のリン・シユ、最終日に渋野とプレーしたリュウ・ヤン、リウ・ユといった選手が来季シード圏内につけ、さらには若手が予選会から続々と出現している。

2021年を最後に現役を退いたシャンシャンの存在があったからこそ、多くの若手ゴルファーが続いた。16年のリオ五輪で銅メダルを獲得したシャンシャンは母国で英雄扱いを受けるなど、長年、中国ゴルファーの代表的な存在。その背中がジュニアゴルファーに火をつけた。

筆頭格のシユは常に上位に顔を出す選手だが、ルオニンに先を越されたことで、さらに尻に火がついている。そんな相乗効果を生み出し、いまや一大勢力になろうとしている。そこにきてルオニンの活躍。ポイントランキングでも2位につけ、夢は広がるばかりだ。年間2試合あった中国での試合はこの4年間開催が見送られてきたが、10月にはついに大会が復活する見込み。中国としても、是が非でもスターの母国出場を実現したいところだろう。

韓国のパク・セリに始まり、日本は宮里藍、そして中国のシャンシャンと、圧倒的リーダーが引っ張るのがアジアの女子ゴルフ界。この日はヤンがホールインワンを達成するなど毎試合、話題も豊富。上海決戦では、母国の声援を受けたヤングチャイニーズがひときわ躍進することになりそうだ。

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