最高の一瞬『ディティールショット_やり投げ』

 

写真の見せ方として、当然そこに写っている選手が誰かというのがまず重要になるわけですが、顔が写っていなくてもその選手や競技を表現することができると思っています。

 

これはやり投げの写真なんですが、ある一部分にフォーカスして、そのディティールを撮ったものです。

 

例えばこれで、見る人にやり投げとはどんな競技なんだろうというのを想像してもらえたらいいなと思っているんです。「槍ってぎゅっと握るだけじゃなくて指先で持つときもあるんだな」とか「テーピングを巻いているけど、ここにマメができるのかな」とか。

 

見た人が何を想像するかはその人次第なんですが、何か考えるきっかけになるようなものがあればいいなと。何か余白を残したものを撮りたいという意味で、僕はこういうディティールショットをよく狙っています。

 

 

▼髙須力(たかす・つとむ)

1978年東京都出身。2002年より独学で写真を始め、サッカーを中心に幅広い競技を撮影。FIFAワールドカップは2006年ドイツ大会から2022年カタール大会まで5大会連続取材中。ライフワークでセパタクロー日本代表を追いかけている。ANSP(日本スポーツ写真協会)会員。AJPS(日本スポーツプレス協会)会員。AIPS(国際スポーツプレス協会)会員。

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