
菅原由勢(写真:なかしまだいすけ/アフロ)
9月14日、日本サッカー協会の反町康治技術委員長が来年行われるパリ五輪にOA枠(オーバーエイジ枠)を活用すると明言した。
来年4~5月に行われるU-23アジア杯でパリ五輪出場権を獲得した際は、6月からオーバーエイジを合流させ五輪本番を迎えることになる。
注目はA代表のどの選手がオーバーエイジ枠として招集されるかとなる。
オーバーエイジ枠は板倉や冨安、堂安、上田などが候補か
前回の東京五輪では、A代表の主力であった吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航を招集したが、パリ五輪も同じようにA代表の主力クラスを招集する可能性がある。
候補となるのは、守備の強度を大幅に高められる板倉滉や冨安健洋といったCB、攻撃のスイッチを入れることができ大舞台に強い堂安律。
そしてA代表でもCFのファーストチョイスになりつつある上田綺世らだ。
派遣義務がないため拒否される可能性あり
板倉や冨安らをパリ五輪に招集できればこれほど心強いことはないが、「招集できない可能性」も十分に考えられる。
なぜならば、五輪はクラブに選手派遣義務がないからだ。
たとえ選手本人が五輪出場に前向きでも、クラブ側が拒否すれば招集は難しい。
そのため、クラブで貴重な戦力となっている選手は招集できない可能性の方が高いわけだ。
怪我のリスクやコンディション悪化のリスクもあり
A代表の主力選手の多くは、欧州で日々消耗の激しいハイレベルな試合をこなしており、そこにプラスしてA代表の活動にも参加している。
パリ五輪にオーバーエイジ枠で参戦することになれば、さらにその負担はさらに大きくなる。
つまり、怪我のリスクやコンディション悪化のリスクが非常に上がるわけだ。
そうしたリスクがあるゆえに「A代表の主力クラスは五輪に派遣すべきではない」といった声が多いのも事実だ。
実力がありステップアップ移籍のアピール必須の選手が適任か
前述した状況やリスクを踏まえると、A代表の主力選手を派遣するのはあまり現実的ではないといえるだろう。
五輪は欧州のスカウトも注目するため、「確かな実力がありステップアップ移籍を狙うA代表選手」が適任ではないか。
そうした基準で考えれば、菅原由勢や中村敬斗、伊藤敦樹、田中碧、旗手怜央などが適任であるといえるかもしれない。
果たしてU-23日本代表がパリ五輪の出場権を獲得した際は誰がオーバーエイジ枠として選出されることになるのか、要注目だ。
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