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グリップ回帰で痛みナシ 渋野日向子は苦しいゴルフも「先が見えたのはすごく良かった」

予選落ちに終わった渋野日向子。ペブルビーチでの収穫は?(撮影:ALBA)

<全米女子オープン 2日目◇7日◇ペブルビーチGL(米カリフォルニア州)◇6509ヤード・パー72>

大まくりを図った2日目は、さらにスコアを落とすことになった。7オーバーの124位タイでスタートした渋野日向子は、4ボギー・1ダブルボギーと連日の「79」。トータル14オーバーで予選落ちを喫し、「この通りです。スコアの通り。難しいですね」と切り捨てるように話した。

午前組ながら、寒さに加えてかなりの強風が吹いた。海からの風に多くの選手が苦戦したが、「それ以前の問題かな。打った瞬間に『無理だ、ダメだ』みたいなショットがほぼほぼだった」と精彩を欠いた。

ティショットはフェアウェイをとらえるものの、グリーンに乗らない。この日のパーオンは14ホール中6回にとどまった。「乗らないと話にならない。自分でボールを扱うことができていないので、ゴルフにはならないですね」とバッサリ。2日間で奪ったバーディは、わずか1つに終わった。

4週前にグリップを10本の指で握る『ベースボールグリップ』に変えたが、今大会から馴染みのある左手人差し指と右手小指を絡ませる『インターロッキング』に回帰。左手首に抱えていた痛みを“利用する”スイングへと取り組んでいるが、「それに対して先が見えたのはすごく良かったと思うし、(これまでは)無理かなと思っていた」と手応えも感じている。これは「(プレー中に)“痛っ”てなる瞬間がなかった」という言葉からも、一歩進んだことは伝わってくる。

オープンウィークを挟んだ前戦のメジャー大会「KPMG全米女子プロ」に続く今季ツアー2度目の予選落ちとなったが、2週間前よりはラウンド後の声色も少し明るい。「練習ラウンドでは自分のしたい動きは試合よりもできた。前回よりもスコアは悪いけど、(ショットが)パターやアプローチの他のショットに影響しなかったと思う」とプラスにも捉える。つぎは練習で取り組んでいることを、コースでも発揮できるような精度を求めていく。

休む暇もなく、来週には「Danaオープン」に出場する。ルーキーとして出場した昨年大会は予選落ちを喫した。「スイングをしっかり練習して、ちょっとでもモノにできるようにはしたい」。ショットの改善に取り組み、試合をするなかで、ひとつずつ光を見つけていく。(文・笠井あかり)

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