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悔やむムービングデーも次への糧 米澤蓮は2位敗戦にも自信「強くなるための成長過程」

最終日のチャージで2位フィニッシュ。24歳が大きな糧を得た(撮影:岩本芳弘)

<パナソニックオープン 最終目◇24日◇小野東洋ゴルフ倶楽部(兵庫県)◇7113ヤード・パー72>

最終日を8位タイからスタートし逆転を狙った米澤蓮は、ボギーフリーの5バーディで「67」と激しく追い上げるゴルフを展開。出だしの1番、2番を連続バーディ発進とし最高のスタートを決めると、アウトは6番も決めて3バーディ。折り返した後半でも2つのバーデイを奪ったが、惜しくも3打およばず2位tタイ。初優勝にはあと一歩届かなかった。

激闘を終え、「いや~、悔しいですね。昨日(3日目)で伸ばしきれなかったのが優勝に届かなかった原因です」と3日目のプレーを悔やんだ。「6月のBМW選手権(BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ)も同じような展開で、3日目に自滅という形でしたけど、それに比べたらすごく成長を感じた週末で、いいプレーができたかなと思います」。優勝こそ逃したが、この4日間のプレー内容には自身で合格点をつけた。

その3日目だが、「最終組でのゴルフという時点で、ああなるのは自分の中では想定内。あそこですいすいプレーできる人ってほとんどいないと思うし、経験を何回もしていく中で、だんだん良くなっていくと思うので、自分が強くなるための成長過程かな」と、落胆の色は一切ない。

優勝できなかったことは確かに悔しいが「4日間通してボギーが3日目の2つだけ。残りの3日間はノーボギーで回れたというのは自分のゴルフの底力を証明できたんじゃないかなと思います」。これでツアープロなら誰でも意識の中にある賞金シードについては29位と安全圏に入りつつある。「シードってどうしても頭の中にあるし、ガンガンいきたいんだけどボギーも打てない難しさもある」と話す米澤だが、今大会の2位タイで今後の試合に臨む気持ちも変わる。

「しっかりと立てたプラン通りにプレーすれば、決して攻撃的にいかなくてもこのスコアで回れるということは今後の自信にもなりますし、この先もただドライバーを振り回すだけじゃなくて、しっかり考えながらプレーすればまたチャンスが来るんじゃないかと思います」。欲につられず、“絶対にドライバー持たない”プランを4日間忠実に実行した米澤。そこには敗戦の悔しさよりも、やり切った充実感がある。

「優勝に足りなかったものは何かを帰ってから冷静にしっかりと思い直します」と、その視線はすでに来週以降に向く。今回の敗戦を糧に、24歳の若武者はこれからも頂を目指す戦いに挑む。(文・土屋裕一)

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