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『記録』と『記憶』に残る一日 岩井明愛が祖母のバースデーウィークで偉業達成

祖母・千重子さん(右)へ最高の誕生日プレゼントとなった(撮影:上山敬太)

<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日◇24日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6569ヤード・パー72>

単独首位からスタートした岩井ツインズの姉・明愛が1イーグル・3バーディ・2ボギーの「69」で回り、2位に2打差のトータル13アンダーでフィニッシュ。史上4人目となる2週連続の完全優勝を果たした。「歴史に残るような結果を出せたので、良かったかなと思います」と、優勝会見で誇らしげに笑った。

この日、もっとも印象的だったプレーは、8番パー5だろう。残り227ヤードのセカンドショットを3Wで振り抜き、見事2オンに成功した。約14メートルのパットはスライスラインをしっかりと読み切り、イーグルを奪取。優勝を大きくたぐり寄せた。「攻めるプレーが自分の強みだと思う。最近できるようになってきたので、そこは続けていきたい」と話す。

妹・千怜は、昨年の「NEC軽井沢72ゴルフ」と「CAT Ladies」で2週連続優勝を達成した。「めちゃくちゃすごいなと思って。いつか自分もやりたいなという気持ちがあったので、それが今日達成できて、千怜とこのような結果を残せて良かった」と白い歯をこぼした。

最終日には岩井ツインズの祖母・千重子さんが会場に訪れ、優勝記念カップとともに記念撮影をした。2日前の9月22日は、千重子さんの71歳の誕生日だった。「おばあちゃんの誕生日(の週)に優勝できて、本当に今日は記憶に残る一日だったなと思います」と祖母へ大きなバースデープレゼントとなった。

祖母との思い出を聞かれると、「夏休みに良く行った昔のおばあちゃんの家が結構好きで。そこで皆で食べる夜ご飯とか、そういう雰囲気がめちゃめちゃ好きでしたね」と思い出に浸った。

これでツアー3勝目を挙げた明愛。今シーズンは海外メジャー「全米女子オープン」と「AIG女子オープン(全英)」にも出場するなど、着々と大舞台での経験を積んでいる。「海外にいつ挑戦するとかは、本当に分からない状態なのですけれど、できれば早く挑戦したいとは思っています」。史上4人目の偉業を達成した21歳。目指す先は海の向こうにある。(文・神吉孝昌)

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