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「ほかの選手に負けないくらい練習はやっている」金谷拓実は現状に満足せず志を持って高みを目指す

今季ツアー3勝目を狙う金谷拓実(撮影:米山聡明)

<ANAオープン 事前情報◇13日◇札幌ゴルフ倶楽部 輪厚コース(北海道)◇7066ヤード・パー72>
「この大会を楽しみにしていました。北海道は好きなので、来るのを楽しみにしていました」と、開口一番笑顔で話した金谷拓実。

前週は、日韓亜共催大会「Shinhan Donghae Open」をスキップして、練習とトレーニングを繰り返しながら体調の調整に努め、「1週間は短かったけど、体は回復しています」という。

今季、金谷は10試合に出場して優勝2回を含めトップ10入賞が8回。残り2試合は12位タイと13位タイ。その2試合にしたって、4日間のどこかでトップ5には入っている。常に優勝を狙えるポジションで試合に挑んでいる印象だ。それほどの金谷が「楽しみにしていた」という大会だけに、期待以上のゴルフを見せてくれるかもしれない。

『驕れるものも久しからず、ただ春の夜の夢のごとし』。平家物語の一節だが、平家は驕ったが金谷に驕りはない。現在賞金ランキング1位の中島啓太を意識しているか聞かれると、「啓太くんは上手なんで、彼が出場していれば優勝争いをするのはもちろんです。アマチュアのころから一緒に過ごしてきたけど、人よりも練習をするし志も高い。僕も頑張って、優勝争いをしたい」と、評した。

どこか自分よりもスゴイと謙虚に言っているようにも思えたが、金谷のまなざしは力強く前を向いていた。「金谷選手自身の志はどうなのか?」と問うと、「もちろん、どの試合も勝ちたいと思っています。練習もほかの国内選手に負けないくらいやっている自負もあります」と、言い切った。

ライバルの中島啓太は、今大会は出場しない。現在賞金ランキング2位の金谷と中島の差は、482万180円。今大会の優勝賞金2000万円を稼げば、金谷が一気に首位に立つ。ようやく涼しくなり始めた「好きだ」という北海道の地で、金谷が王者のゴルフを見せるか。目が離せない。(文・河合昌浩)

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