• HOME
  • 記事
  • その他
  • THINK SPORTS『文武両道に本気で挑む新サッカークラブ驚愕の青写真(後編)』

THINK SPORTS『文武両道に本気で挑む新サッカークラブ驚愕の青写真(後編)』

「日本の育成年代の発展に寄与すべく、子供たちの未来を支援するクラブ創設を目指す」

2017年10月、東京都文京区からJリーグ入りを目指す東京ユナイテッドと、同じく文京区で20年以上にわたり育成年代の地域密着クラブチームとして活動してきソレイユFC(現東京ユナイテッド・ソレイユFC)が、パートナーシップを締結した際の公式リリースだ。

冒頭の1行だけを読めばサッカーの育成がベースとなりそうだが、その中身は違う。両者が描く驚愕の未来とは?

“アスリートマインド”を持ったビジネスマンを育成する

――具体的にどういった人材を育てていこうとしているのですか?

福田:これからはアスリートマインドを持ったビジネスマン、あるいはビジネスマインドを持ったアスリートが必要だと考えています。そして、どちらを育てるのが簡単かといったらアスリートマインドを持ったビジネスマンのほうかなと思います。アスリートマインドを持った人を社会に輩出し、彼らがアスリートというものに敬意を持ってアスリート文化、スポーツ文化を牽引(けんいん)していく役割を担っていけば、日本におけるスポーツの文化は変わっていく。もっといえば将来の日本サッカー協会の会長やJリーグのチェアマンを育てたい。ただ、どうやったらそのポストにつけるかはボクもわかりません。ただでさえサッカー界のキャリアパスは表に出ていないし、どこにも構築されていない。どういったステップを踏めばサッカー界のトップになれるかがわからない。ですが、少なくとも自分が日本サッカー界の中心に近い場所で働くことで、「こういう人材がサッカー界を背負っていったら変わるんだろうな」と感じてもらえる確信はあります。

現在の問題としては、スポーツ界で働いてく中で“先が見えなすぎる”という点と、収入が低いという点が挙げられる。キャリアパスが明確で、かつ経済的にもしっかりとした生活が営めるレベルがスポーツ界で用意されれば、人材は集まってきます。その土壌がないから人が集まらない。だから、そういう人材を育てないといけないんですよね。ボク自身、今になってわかるのですが、若いときからこういうことを意識して行動に移せる人材がいないといけない。例えば、中高年代の選手で「プロにはなれないけどサッカー界の役に立ちたい!」という志を持った子が、1人でも2人でも輩出されていけばチームとしての価値があると思うんです。そして、そういう子たちを養成するチームを作りたいなと思っています。

――練習の前に学習の時間を設けるというところが非常に特徴的な取り組みだと思います。

小山:東京ユナイテッドFCの考え方とソレイユFCの考え方の中で、“学び””座学”とサッカーを両立していくのは、とても重要な「クラブの理念」となります。簡単にいえば「サッカーでも勉強でも一流を目指す。」そういう意識を子どもたちには持ってもらいたい。習慣の中で意識を根づかせるということですかね。

いい意味で子供たちには欲張りになってほしいと考えています。「あれもやりたい」「これもやりたい」で構わない。小学校低学年でサッカーを始めたどき、子どもたちは10人中10人が「プロになる」といっていたと思います。でも、選抜のセレクションで落ちてしまったり、チームでレギュラーになれなかったりという経験から、子どもなりの挫折感を感じて夢を諦めていく。ただ、小中学校の段階で諦める必要はまったくないと思うんです。子どもたちはいつまでも欲張りであってほしいし、いろいろなものを求めてほしい。たくさんのことを吸収することによって、その先の未来を自分自身で切り開いていくことができると思います。

福田:サッカーをやる前に義務教育として勉強をしなければいけません。日本で生きる以上は最低限の責任は果たしなさいと。そういう意味で、サッカーがどんなに上手でも勉学をおろそかにしていいわけはないのです。サッカーに臨む、やりたいことをやるという権利を行使するときには、常にそこにつきまとう義務を果たさないといけない。その中で“自分の意思で学ぶ”という習慣をつけさせたいと思っています。

▼福田雅(ふくだ・まさし)

暁星高校から東京大学に進学。母校暁星高校サッカー部コーチを経て、2010年に前身の慶應BRB再結成に参画。2013年より東京ユナイテッドの前身の慶應BRBの監督を務め、チーム名称変更に伴い2017年より東京ユナイテッドFCの監督を務める。東京大学ア式蹴球部監督も兼務。日本サッカー協会監事。公認会計士。

▼小山善史(こやま・よしふみ)

1971年生まれ。東京都文京区出身。1993年拓殖大学経営学科卒。地元文京区にて初の3種年代、4種年代の「サッカークラブチーム」を誕生させることを目指し、1995年に「ソレイユFC」を創立。翌1996年に4種カテゴリーが東京都少年サッカー連盟に加盟。2006年には3種年代が東京都クラブユース連盟に加盟。3種年代としては「文京区唯一」のクラブチーム。現在、文京区少年サッカー連盟の代表と東京都少年サッカー連盟第7ブロック副委員長を兼任。

※前編はコチラ!

▼協力:AZrena(アズリーナ)

※詳しい記事はAZrenaの公式サイトでご覧ください。

>> 「先の先を見据えた」新しいクラブ。“ジュニアユース年代”の形とは

>> 東京ユナイテッドがユース年代を構築。そこから見える“クラブ理念“の重要性

関連記事