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「ガマン大会になれば、勝機はある」と永井花奈 ダウンの入射角修正でショット復調

復調の兆しがみえた永井花奈(撮影:鈴木祥)

<アース・モンダミンカップ 事前情報◇21日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6650 ヤード・パー72>

いよいよ22日(木)から賞金総額3億円、優勝賞金5400万円のビッグトーナメント「アース・モンダミンカップ」が始まる。要所でラフが力強く伸び、選手たちを苦しめるコースセッティング。高額賞金を手にするのは誰か? 6月に入ってから調子を上げてきている永井花奈に意気込みを聞いた。

「今年はラフが長く伸びているので要注意ですね。ラフに入ることを前提で攻め方を考えていきます。私はすぐにピンを狙いたがるので、そこをガマン。ラフに入れたらダブルボギーを叩かないように、余計なことをしない。それが結果に結びつくと思います」
 
練習ラウンドを回った選手たちが、一同に「ラフが長い」と吐息を漏らす。ラフに入れないティショットの精度はもちろん大事だが、ラフからのアイアンやウェッジショットの振り抜きも重要になってくる。
 
永井は、今季開幕から7戦で6回予選落ち。その後も予選は通過するものの、上位に入ることが出来ずにいた。持ち前のアイアンショットのよさ、アプローチの精度が落ちていた。
 
「ぜんぜんダメでしたが、それは欲をかきすぎていたから。イチからやり直そうと思い、試行錯誤を続けていましたが、やはり試合をやりながらの調整は難しいということに気がついたんです」
 
そこで「リシャール・ミル ヨネックスレディス」(6月2~4日)を休んで、スイングの調整週に充てた。昨年、持ち球をドローからフェードに変えたのだが、実は今年に入ってからフェードを打っていて逆球のドローが出てしまうことがあり、怖さを感じて振り切れなくなっていたのだという。
 
「私の中では手元を近くに下ろすとドロー、遠くに下ろすとフェードのイメージ。逆球が出るようになってから、怖くて手元を遠くに下ろせなくなっていました。そこで取り組んだのがアタックアングルを見直すことでした」
 
データをとってみると、ヘッドが上から入りすぎていた。まずはウェッジから見直し、5度くらいのアタックアングルを3~4度にするように意識したという。わかりやすく言えば、上から入りすぎていたヘッドを低く入れるように意識したということ。たった1度の違いだが出球は大きく変わるし、「ラフや傾斜からのショットでミスが出やすい」のだという。
 
「ウェッジがよくなってきたらアイアンもよくなり、ウッドも適正な角度で下りてくるようになりました」というように、休み明けの2試合でいきなり結果が出た。「宮里藍サントリーレディス」と「ニチレイレディス」で8位タイ。
 
「もともとは苦手意識があった」という今大会の開催コース、カメリアヒルズCCだが、昨年大会で初日61位タイながら2日目に大きくジャンプアップして9位タイに浮上。終わってみれば、結果5位タイという成績。それが自信にもなったし、ショットがよくなりラフからのミスの心配もなくなった。好材料を得た永井は、「ガマン大会になれば、勝機はあると思います」と力強くいう。
 
昨年大会は最終日に強風が吹き荒れてガマン大会となり、木村彩子の4日間通算4アンダーが優勝スコア。今年はどんな展開になるか? 群雄割拠の女子ツアーから目が離せない。(文・河合昌浩)

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