“枝1本”で運命が分かれた!? 渋野日向子は終盤ダボも浮上

7番ホールで3打目。このアプローチがグリーンをオーバーしてしまった(撮影:ALBA)

<メイバンク選手権 2日目◇27日◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6596ヤード・パー72>

スコアを5つ伸ばして迎えた終盤の7番。渋野日向子にピンチが訪れた。パー4のセカンドをフェアウェイから放つと、「単純に引っかけて。左に打っている時点で…」と、傾斜を転がり落ち、ウッドチップの上に止まった。「取りあえずバンカーの感じで」と打った3打目はグリーンオーバー。続く4打目も寄らずダブルボギーを喫した。

6バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「69」で回り、トータル4アンダーの30位タイまで浮上したが、「悔しい。最低限のミス…だとは思わないけど、バーディもそれなりに獲れていたから、アンダーで回れて良かった」と、自分を納得させる。

この7番では、同組のジ・ウンヒ(韓国)も同じくグリーン左の傾斜に落とし、隣のホールとの境までボールが転がり落ちた。あいだには木が生い茂るライだったことを考えれば渋野はまだマシ…、とも言い切れない。

渋野のボールは枝がストッパーとなり、止まっていた。「(枝がなければ)止まっていなくて、下まで落ちていた。どっちが良かったのか…」。タラレバを言っても仕方がないが、ダボを叩くことになっただけに、その表情は悔しげだ。ちなみに、同じくトラブルとなったウンヒは7番をボギーで切り抜けている。

バーディ合戦の今大会。初日は1アンダーで「とりあえずアンダー」という結果から、2日目はチャンスメークにも成功するなど、7番を除けば安定したプレーが光った。それだけにダボを悔やむが、残り2日あるなかでは、まだまだ挽回のチャンスは残されている。

シード確保のためには、残り3戦でいまの79位という年間ポイントランキングを80位内に維持することが最低条件。2日目を終えての暫定ランキングは79位のまま。「あと2日こそ、(ランキングのことを)思うべきじゃないかな」と、この日のバーディラッシュを週末のジャンプアップへとつなげる。(文・高桑均)

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