吉兆データも? 小祝さくらが狙う節目10勝&メジャー初制覇

難グリーンにも適応している小祝さくら。初のメジャータイトルは目前だ(撮影:上山敬太)

<日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 3日目◇9日◇パサージュ琴海アイランドゴルフクラブ(長崎県)◇6755ヤード・パー72>

これまで縁のなかったメジャータイトルが、目前まで迫っている。小祝さくらが「71」をマークして、トータル10アンダー・単独首位をキープ。節目の通算10勝とともに、初のメジャー制覇に王手をかけた。

猛暑の影響で芝が枯れて、硬く、速くなったグリーンはこの日も小祝を苦しめた。「きょうもグリーンが本当に難しかった。パターが寄る気しなくて、シビアなパーパットが残ったり。しょうがないかなという感じでした」。3日間で最も悪い30パットを喫し、スコアメークに苦心する一日となった。

ただ、それは小祝に限った話ではない。最終組でともに回った西郷真央が「71」、神谷そらは「70」と伸ばしきれず。この日60台で回ったのはたった4人。当初はバーディ合戦が予想されていたが、ガマン大会の様相を呈してきている。

だが、ここまで小祝はしっかりと難グリーンに順応している。3日間トータルでの平均パット数は全体4位(28.67回)と高水準。誰もが手を焼くメジャーセッティングにうまく対応できている。

さらに、小祝の直近3勝はすべて逃げ切りによるもの。いずれも1~2打の僅差で最終日をスタートさせて、プレーオフに持ち込まれることなく勝利を飾っている。今回も同じシチュエーションだ。本人は「(逃げ切りへの得意意識は)全然ないです」と笑うが、初のビッグタイトルに向けて吉兆であることは間違いない。

もっとも、「3日目は風がなくてこの難しさだった。最終日は風がどうなるか分からない」と、気まぐれな海風は不安の種だが、それでも人事を尽くして天命を待つほかない。

「とにかく思い切って最後はプレーして、あとはどうなるか分からないです」。普段通り目前の一打に集中し、パサージュの女神を振り向かせたい。

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