「追いつけるように最善の準備を」 松山英樹は7打差で最終日へ

「71」と耐えるゴルフで上位を堅守した松山英樹。技ありアプローチでのリカバリーも見せた(撮影:米山聡明)

<ダンロップフェニックス 3日目◇18日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7042ヤード・パー71>

ムービングデーで巻き返すことはできなかった。松山英樹は「71」と伸ばせず、トータル5アンダー。順位こそ4位に浮上したものの、首位に立つアマチュア杉浦悠太(日大4年)との差は5打から7打に広がった。

3日目は風速11m/sの強い風が吹く荒れ模様となった。思うようにスタンスを取ることができなかったアプロ―チを寄せてお先のパーとするなど、リカバリーも見せた序盤。4番パー5でバーディを先行させると、8番でも1つ伸ばした。だが、9番で段下からのロングパットから3打を要したことをきっかけに、3連続ボギー。この日難易度が最も高かったこの3ホールで失速した。

12番で2メートルを決め切りパーとして、ズルズルといきそうな悪い流れは断ち切った。その後は2バーディ・1ボギーとしてこの日イーブンまで戻した。

2日目に64.28%だったフェアウェイキープ率は71.42%に、パーオン率は38.88%から66.66%まで改善された。風がより強くなったなかでショットの精度が上げられたことについては、「風が吹こうが自分の状態が良ければ対応できると思う。きのうよりは状態が良かった」と少しの上昇傾向を感じながらも、まだ及第点ではない。それは、きょうもホールアウト後に練習場に直行した姿が物語っている。

2014年以来の大会2勝目を目指すなか、3日連続60台をマークしている杉浦との差は開いた。「(杉浦は)崩れそうもない。一度も回ったことがないし、どういうプレーをするのかわからないけれど、伸ばさないとチャンスはない。彼にも頑張ってほしいと思うし、追いつけるように最善の準備をしたい」。4年ぶりに宮崎に帰ってきた日本のエース。最後に意地を見せたい。(文・笠井あかり)

関連記事