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緊張を振り切ったドライバー プロ入り目前・杉浦悠太がアマVへ「最後の最後でチャンスがきた」

史上7人目のアマ優勝は目前。杉浦悠太が“ラストチャンス”をつかみにいく(撮影:米山聡明)

<ダンロップフェニックス 3日目◇18日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7042ヤード・パー71>

1番のティイングエリアに立った時、アマチュア杉浦悠太(日大4年)は練習ラウンドから持っていた3番ウッドではなく、ドライバーを握った。「気持ちで負けないように自信を持っていこうと。すごい緊張したけれど、3番から慣れてきて、楽しく最終組をプレーすることができた」。3打差の単独首位から飛び出すと、その背中を誰にも捉えさせないまま、18ホールを駆け抜けた。

1番をバーディとすると、3番でボギー。それでも「しょうがない」と割り切って、すぐに気持ちを切り替えた。4番から2連続バーディを奪い、7番パー5でも伸ばしてハーフターン。「自分でもびっくりするくらいいいプレーができた」と、突風が吹く難しいコンディションのなか、調子の良さがそのままスコアにあらわれた。

だが後半に入ると、徐々に「消極的」になっていき、12番、距離が短い13番パー4では3パットから連続ボギー。それでも、続く14番でティショットでのミスからパーをセーブできたことで、弱気な心に活を入れた。「まずはドライバーを振り抜くこと。気持ちよく打っていこう」。

最終18番では残り248ヤードから3番ウッドで2オンに成功。5メートルのイーグルトライは惜しくも決まらなかったが、後半のもどかしさを晴らす“〇”をやっと記録した。「後半は特に苦しい流れだったので、あしたにつながると思う」とうなずく。

5バーディ・3ボギーの「69」でプレー。後続との差を4打に広げることができた。「大きいリードであることは間違いない」と話す一方で、1984年大会で7打差逆転Vがあったように、油断はできない。難コンディションとなってバーディがなかなか獲れなかったり、逆にボギーが続いてしまえば「(4打差は)あってないようなもの」。まずは目の前に集中して、後悔のない一打を積み重ねていきたい。

サードQTを再来週に控え、今大会がアマチュア人生最後の試合。9月の下部ABEMAツアー「ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま」でツアー史上8人目のアマVを遂げて、この出場権を手にした。自信と下部1勝を手にして、つぎに目指していたのはレギュラーでの勝利。「最後の最後でチャンスがきた。しっかりつかみ取りたい」。レギュラーでは史上7人目(8回目)のアマ優勝は目前に迫っている。

7打差につける松山英樹は杉浦について「一度も回ったことないし、どういうプレーをするか分からないけれど」と前置きした上で、「崩れそうもない」と3日間60台を並べた22歳に舌を巻く。この若き逸材を追いかけるのは、松山だけではなく、昨年アマVを飾りJGA(日本ゴルフ協会)ナショナルチームの先輩でもある中島啓太や、日本メジャー覇者の平田憲聖、大会通算2勝の世界ランカー、ブルックス・ケプカ(米国)らもいる。

初めての最終日最終組。「どれくらい緊張するか分からないけど、18ホールを楽しみたい」。今週のテーマのひとつはドライバーを振り抜くこと。“アマ”杉浦悠太として、有終の美を飾ってみせる。(文・笠井あかり)

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