フットジョイ「スパイクレス」ゴルフシューズ 全13モデル徹底解説【2023年9月】
常に最高峰を目指すNo.1スパイクレス「プロ/エスエル」4モデル
2021-2022年の米国男女、欧州、日本男子ツアー年間累計使用率1位を獲得したのがこの「プロ/エスエル」シリーズだ。カーボンプレートが搭載された「プロ/エスエル カーボン BOA」のメインカラーとなるホワイト/ネイビー(53090)は3つの横幅(M/W/XW)から選べる3Width展開(オンライン販売はフットジョイ公式サイト限定)。そしてW Widthは30cmまでのサイズが揃っているので、フットジョイのスパイクレスを探すならまず検討すべきモデルといえる。現行モデルは4代目となるが、2016年発売の初代からプロに支持され、“ゴルフシューズといえばスパイク”という常識を打ち破った存在でもある。いったいどのあたりがプロに支持されている理由なのか? フットジョイの門藤氏に話をうかがった。
アダム・スコットが愛用して大ヒット。プロ使用率No.1の理由はどこに?
――「プロ/エスエル」といえば、“スパイクレスシューズはグリップ力が弱い”という先入観を払拭したモデルですよね。プロ使用率が世界一な理由はやっぱりグリップが強いから、なんでしょうか?
「グリップ力はもちろんですが、誤解を恐れずに申し上げると『ソールがちゃんと硬いから』ですね」(アクシネットジャパンインク フットジョイ事業本部マーケティング部 門藤康宏さん ※以下同)
――「ソールが硬いから」? 柔らかいほうがいいのでは?
「多くのプロは硬いソールを好みます。それは“スイングの安定”につながるからです。『プロ/エスエル』の現行モデルは4代目ですが、2016年発売の初代モデルをPGAツアーのアダム・スコットが愛用して、一気に世界中のツアープロに広まりました。これがプロの世界にスパイクレスが受け入れられたきっかけですね。彼がソフトスパイクからスパイクレスに替えた理由なのですが、我々に“どのコンディションでも同じ感覚で地面をグリップできるからだ”と語っています」
――確かにプロのように再現性の高いスイングをするためには、同じ感覚で地面をグリップする事は必須なのかもしれません。でもソフトスパイクである理由はあるんでしょうか?
「まずこちらのソフトスパイクの、スパイク部分を触ってみてください」
――そういえばスパイクをちゃんと触った事ってなかったかもしれません。……思ってたよりずっと柔らかいですね。指で軽く押すだけで変形させられます。
「では『プロ/エスエル』のスパイクレスポイント(突起)と比べるとどうでしょう?」
――うわ、こんなに硬いんですか? 思ってたよりずっと硬いですね。
「PGAツアーだと、例えば今週は全米オープンでふかふかのフェアウェイと長いラフ、でも来月には全英オープンでカチカチの地面やベアグラウンドの上から同じスイングをしなければいけないわけです。そのためには、スパイクの地面への沈み込みを一定にしたい。ソフトスパイクは何点かの柔らかいスパイクでグリップするシューズなので、雨で地面がぬかるんでいる場合はスパイクが埋まってしまいますし、逆に固いベアグラウンドだと地面を噛んでくれません。でもソール全体に硬いスパイクレスポイントを配置している『プロ/エスエル』は、コンディションを問わず地面への沈み込みが一定になり、スイングの安定をサポートしてくれる。これが、プロが乗り替えた理由の一つです」
グリーンの傾斜を感じ取れるシューズであること
――確かに、地面への沈み込みが変わるとボールとの距離も変わってしまいますからね。他にも理由があるんでしょうか?
「我々は全世界で500人くらいの契約プロがいるのですが、『プロ/エスエル』を選んでいるプロの多くがグリーン上での地面からのフィードバックを重視している傾向があります。このホールのグリーンは昨日よりもちょっと硬いんじゃないかとか柔らかいんじゃないかっていうのを、グリーンに足を一歩二歩踏み入れた時に感じられないと嫌みたいなんですね。そして、ソールが柔らかすぎるとグリーン面の硬さとか柔らかさを吸収しちゃうので、フィードバックがぼやけるんです」
――確かにアダム・スコットはパットのライン読みにエイムポイントを使っていますから、グリーンの傾斜が分からなくなるシューズは履けないでしょうね。でもソールが硬いと、足が痛くなりませんか?
「もちろんそうならないように、手間とコストをかけています。プロは週に5~6ラウンドしていて、そのたびに10キロ歩いているわけで、快適性が低いと履いてくれませんからね。『プロ/エスエル』の大きな特徴として、中敷きとは別に三層のアウトソールがあります。足から近い順に一層目は柔らかくして、足への衝撃を和らげています。二層目のミッドソールは反発性を持たせています。現行モデルでは全く新しい素材を採用し、より高いクッショニングとエナジーリターン(地面反力)を得られるようになりました。三層目はアウトソールの一番外(靴底)ですが、片足で180を超えるスパイクレスポイントが埋め込まれた、剛性の高いものになっています。この三つの層を特許技術でぎゅっとプレスして、圧着しているんです。ボンドなどの接着剤は重くなるし、剥がれてしまう確率が上がるので使っていないんですよ。この工程もそうですが、別々に機能を持たせている三層それぞれで絶えず技術開発を続けているので、すごくコストがかかっています。普通のメーカーさんだと、アウトソールは一層か、せいぜい二層です。ここまでやっちゃうとコストが合わないんですよ。『プロ/エスエル』はモデルによって24,000円から30,000円くらいで決して安くはないですけど、でも他社さんだったら40,000円以上になっちゃうでしょうね」
――もっと簡易的な造りにして安く出そう、とは考えないのでしょうか?
「『プロ/エスエル』に限っては無いですね。スパイクレスシューズの最高峰を目指しているモデルですから」
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■プロ/エスエル コア BOA
26,400円 サイズ:24.5cm~27.5cm ウィズ:W(3E)
■プロ/エスエル カーボン BOA
29,700円 サイズ:M25cm~27.5cm、W24.5cm~30.0cm、XW25cm~27.5cm ウィズ:M(2E)/W(3E)/XW(4E)
※3ウィズ展開は「ホワイト/ネイビー」のみ、オンラインではフットジョイ公式限定
■プロ/エスエル スポーツ BOA
24,200円 サイズ:24.5cm~27.5cm ウィズ:W(3E)
■プロ/エスエル LACED(販売店限定)
33,000円 サイズ:24.5cm~28cm ウィズ:W(3E)
ちょい派手でカッコいいのに最安モデル「FJ フューエル」3機種
フットジョイのゴルフシューズの中で、最も安い価格帯に設定されているのがこの「FJ フューエル」だ。「FJ フューエル BOA」は16,500円、靴ひもモデルの「FJ フューエル Laced」なら14,300円と15,000円を切ってくる。しかし、お求めやすくても機能性に妥協はない。「プロ/エスエル」にも搭載されているクッション性・反発性に優れた「STRATO Form」をさらに軽量にした「STRATOLITE(ストラトライト)」を新開発。軽量かつさらに高いクッショニングとエナジーリターンを得られるようになっており、様々な環境下での長時間のプレーにおいても比類ない快適性を実現している。つまり「ちょい派手で、快適で、クッション性とスイング時の地面反力もアップしてるけどお安い」のが特徴だ。フットジョイのシューズの中で屈指の売れ筋モデルなのもうなずける。
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■FJ フューエル BOA
16,500円 サイズ:24.5cm~30cm(28cm、29cm、30cmはホワイト/ブラックのみ) ウィズ:W(3E)
■FJ フューエル スポーツ BOA
18,700円 サイズ:24.5cm~30cm(28cm、29cm、30cmはホワイト/ブルーのみ) ウィズ:W(3E)
■FJ フューエル Laced
14,300円 サイズ:24.5cm~27.5cm ウィズ:W(3E)
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