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フットジョイ「スパイクレス」ゴルフシューズ 全13モデル徹底解説【2023年9月】

最強アウトソールの開発成功で誕生した、スパイクレスの「ドライジョイズ」2モデル

スパイクシューズのど真ん中的存在のドライジョイズだが、フットジョイが強烈なグリップ力と安定性を備えた「バーサトラックス+アウトソール」を手に入れたことでスパイクレス化への道が開けた。現在は「ドライジョイズプレミア フィールド サマークラシック(オンライン限定)」と「ドライジョイズ プレミア フリント レース」の2モデルが発売されている。

■[オンライン限定]ドライジョイズプレミア フィールド サマークラシック
46,200円 サイズ:25.0cm~29.0cm ウィズ:W(3E)

■ドライジョイズ プレミア フリント レース
26,400円 サイズ:24.5cm~27.5cm ウィズ:W(3E)

「ドライジョイズ」っぽいデザインを手軽にお安く「FJ トラディションズ スパイクレス」

フットジョイを象徴するモデルといえば「ドライジョイズ」。コラボモデルなら5万円~8万円、ベーシックモデルでも26,400円の、まさにフラッグシップだ。そのドライジョイズのクラシカルでかっこいいデザインはそのままに、軽く、柔らかく、そしてドライジョイズより1万円お安く買えるのがこの「FJ トラディションズ」。「FJ フューエル」と並んでフットジョイで一番お手軽に購入できるモデルなので、気軽にあのクラシカルなデザインのシューズが欲しいなら超オススメ。ソフトスパイクモデルもあり。

■FJ トラディションズ スパイクレス
17,600円 サイズ:25cm~27.5cm ウィズ:W(3E)

軽くて柔らかいシューズが好きなら「FJ スーパーライト XP スパイクレス BOA」

2021に発売されたベストセラーモデルの進化版。この8月に発売された、ほやほやの新作だ。軽くて柔らかいシューズが好きなゴルファー向けに開発された製品で、その軽さはフットジョイ史上最軽量レベル。アッパー素材に防水性に優れた人工皮革を採用することでソフトな履き心地を実現しつつ、耐久性の高いTPU素材を踵周りに配置することで歩行時・スイング時の安定感を向上させている。またストラップが2枚に増えた”Dual Strap WRAPIDシステム“により甲周りの確実なホールド感だけでなく、前足部にかけてそれぞれの足の部位の形状に沿った、より確実なフィット感をもたらす。靴内の足ズレも抑えてくれる効果もあるという。ちなみにXPは「EXTRA PERFORMANCE(特別なパフォーマンス)」の意味だとか。ソールの硬さがスイングの安定性に寄与する、とは先程聞いたが、柔らかいシューズは疲れにくいのだろうか? 門藤さんに改めて聞いてみた。

柔らかい=疲れにくい? 軽い=疲れにくい?

――このモデルの初代となる前作は、軽く柔らかい履き心地でベストセラーになりました。やはり、軽く柔らかいシューズは疲れにくいのでしょうか?

「基本的にはそうです。ただ細かいことを言うと、歩いているときの柔らかさは必要かもしれないですけど、ちょっとした傾斜で踏ん張らないといけないところとかは、シューズの柔らかさが逆に疲れに繋がってしまう可能性が十分にあります

――柔らかければいい、というものではないんですね。では重さについてはどうですか?

「疲れにくさは重さより、いかに足にフィットしているか、のほうが大きいと我々は思っています。フィッティングの際、お客様に足に合っていないシューズで18ホール回ると何が起きるかを説明する例え話なんですが、今椅子にお座りになっていますよね。両足のつま先をちょっと持ち上げて、足に思いっきり力を入れてください。どこに力が入りますか?」

――弁慶の泣き所(向こうずね)の骨の横の筋肉がカチカチになります。

「これはちょっと極端な例ですけど、足に合っていないシューズを履いていると足の中がずっとこの状態になります。そうなると重さ関係なしにずっと筋肉が緊張しているので、疲労が溜まりやすくなるんです。もちろん軽いほうが疲れにくいんですが、ご自分の足に合っているかどうかは大事ですね」

フットジョイのBOAは何故「かかと」に付いているのか

――この新作はBOA社と共同開発したストラップが2枚に増えていますね。フットジョイのBOAはかかとに付いていてちょっと締めにくいのですが、なぜかかとなのかを教えてもらえますか?

「結論から言うと、かかとが最善最適の場所だからです。まずBOAのメリットは、やっぱり利便性とフィット性が高いことです。そしてBOAをかかとに配置することで、履き口を均等に締めてくれるメリットが生じます。シュータンの上とか横に付いているBOAだとワイヤーが履き口周りを通っていないか、通っていても均等には締まっていかないんですよ。確かにかかとだとBOAの開け締めがしづらいですが、この場所にしたのは利便性よりパフォーマンスを優先してのことです。我々もBOA社さんもいろんな場所に配置してテストしたんですが、かかとが一番スイングパワーをロスしなかったんですね」

――どんなテスト結果だったんですか?

「スイング時にテークバックからトップで体を捻転して、スイングパワーを溜めますよね。そのパワーをインパクトですべてボールにぶつけられているかというと、そうではないんです。結局足がシューズの中で動くので、履き口からパワーが逃げてしまっているんです。でも靴ひものシューズで最初に打って、何時間か経った後に同じように売った飛距離だと後のほうが落ちている。でも靴ひもを締め直すとそうでないものより飛距離が伸びて、BOAはより一層飛距離が伸びるデータが出ています。そしてBOAをいろんな場所に設置してみたところ、かかとがベストという結論になりました」

――でも、プロでBOAを使っていない人はけっこういますよね。

「BOAは均一に締めてくれます。でもプロだと、ここだけきつくしてここは緩くして、といった繊細なフィット感を求めてくる人がそれだけ多いんですね。それにはやっぱり靴ひもでないと対応できない、というのが理由です。ただ一回BOAを履いちゃったら手放せなくなるんですけどね。パトリック・カントレーなんかは一度試したらその後はずっとBOAを履いていますし、そういうプロは間違いなく増えていますよ」

――BOA社はフットジョイの他にもBOAシステムを供給していますね。かかとの位置がベストなら、なぜ他社製のゴルフシューズのBOAはかかとに付いていないんでしょう? フットジョイが契約で制限しているとか?

「ゴルフシューズに初めてBOAを搭載したのはフットジョイで、2006年に初採用しました。それ以来ずっと、普及してくるまでもその後も我々が採用し続けているので、紳士協定として我々だけに提供してくれているんでしょう」

■FJ スーパーライト XP スパイクレス BOA
19,800円 サイズ:24.5cm~27.5cm ウィズ:W(3E)

オンオフ兼用、厚底スパイクレス「FJ FLEX XP 22」

ラウンドや練習場の行き帰りに、これ一足で済むオンオフ兼用スパイクレス。通気性・柔軟性に優れた防水メッシュアッパーと、快適にフィットする防水透湿フィルム内蔵エンジニアードメッシュ素材を採用。柔らかい履き心地で快適、しかも足に吸い付くようなフィット感というやみつきになる一足だ。

■FJ FLEX XP 22
14,850円 サイズ:24.5cm~27.5cm ウィズ:W(3E)

ゴルフシューズ専門フットジョイのレアポップ。トレーニング用「ハイパーフレックス TR」

ゴルフシューズ特化ブランド・フットジョイから、初めて発売されたトレーニングシューズがこちら。プロを中心とした、ワークアウトを欠かさないアスリートゴルファーから「ジムで使えるフットジョイが欲しい」という要望に応え、ハイパーフレックスファミリーの一員としてデビューした。グリップ性・柔軟性とサポート力に優れたラバーアウトソールやフレックスラストなど、トレーニングの効果を最大限に引き出すための工夫が随所に施されている。

■[オンライン限定]ハイパーフレックス TR
14,850円 サイズ:25.0cm~27.5cm ウィズ:W(3E)

迷ったらコレ! フットジョイフィッティングチャート

――フットジョイのシューズのラインナップはとても多く、自分に合うモデルを見つけるのが大変です。何かいい方法はありますか?

「我々のフィッティングメソッドに『フットジョイは3つ質問すれば必ず提案できる』というものがあります。性能・履き心地・スタイルを順に選んでいくと、我々のシューズのラインナップのうち16モデルに必ず行き着くチャートです。我々のモデル数はむやみに増やしたり減らしたりするのではなく、すべてのゴルファーに合う一足が見つかるようにラインナップを取り揃えているんです。他社さんにこのチャートを当てはめると、必ずどこかに抜けが出てしまいますね」

結論:(分かってたけど)深掘りしたらすごかったフットジョイ

スパイク編と合わせ、今回のインタビューは3時間に及んだ。それをなるべく削ることなく掲載したため大変長い記事になってしまい恐縮だが、ここまで読んでくださった読者の皆様には「どんなゴルファーにも合うシューズを提供できる」というトップブランドの底力が垣間見えたのではないだろうか。スパイク編ではフラッグシップモデル「ドライジョイズ」を中心に、100周年を迎えたフットジョイの歴史を深掘りしてみたので、そちらもご覧いただけると幸いだ。

ソフトスパイク編はこちら
フットジョイ「スパイク」ゴルフシューズ 全20モデル徹底解説【2023年9月】

フットジョイ 公式サイト(スパイクレスシューズ)

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