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【第2節|記者会見/すみだvs大分】アウェイで敗戦も、自身を奮い立たせる大分のキャプテン・野口茅斗「ここで落ち込んだら、去年と変わらない」

5日、 Fリーグディビジョン1第2節、フウガドールすみだvsバサジィ大分の一戦が行われた。

開幕戦のボルクバレット北九州との“九州ダービ”では、2点を先制されながらも4-3の逆転勝利を果たし、大分は幸先の良いスタートを切った。

今シーズン初のアウェイゲームとなったこの試合は、序盤から立て続けにシュートを打たれる大分は、3分に相手の高校生ルーキー、羽生恒平にFリーグ初ゴールを決められ先制点を許す。出鼻を挫かれた大分だが、ゴレイロの上原拓也も攻撃に参加しながら体制を立て直し、果敢に相手のゴールに迫る。

フウガドールすみだの育成組織で昨シーズンまでプレーした、田口大雅や宮下豪也も、持ち前の身体能力を生かしながら決定機をつくるも得点には至らず。最後までゴールラインを割ることはできず、1-0で敗戦となった。

試合後、狩野新監督とキャプテン・野口茅斗が記者会見に出席した。

もう一度守備の修正や失点のエラーを改善したい

●狩野新監督|バサジィ大分

──試合を振り返って。

前半に先制されたことで、かなり苦しい展開になりました。もうそれだけかなと思っています。まずは点を取らせないというゲームプランがあったなかで早い時間に失点してしまい、自分も選手もメンタルも立て直す必要がありましたが、そこがうまくいかなかったことがすべてでした。

──今シーズンメンバーも変わりましたが、監督から見てチームとして大きく変わった部分を教えてください。

若い選手がシンプルに多くなったことが1番ですかね。皆さんご存知のとおり、バサジィ大分というチームはもともと「よく走るチーム」なので、自分はそのアグレッシブさを取り戻すために、今年は若い選手たちを集めました。今日もその色を見せられた部分もあり、ああいう試合展開を今後もできたらいいな感じたので、やはり若さとスピーディーなフットサルという点は、昨シーズンから大きく変化したのではないかなと思います。

──すみだの育成組織出身の田口大雅選手と宮下豪也選手は、今日すごくアグレッシブにプレーしていました。改めて、彼らへの評価や期待していることを教えてください。

田口について、フウガドールすみだというチームで育った彼に自分が期待しているのは、いわゆる「フウガらしさ」と言うんですかね。まずは元気がいいプレーというか。精神的な部分も含めてチームに良い影響を与えてほしいという話を常にしています。

それは豪也も同じで、まずはフウガで学んだことを個人としてこのチームで出して欲しいと。そこは忘れずにこの1シーズンプレーしてほしいと伝えています。あとは年間を戦うなかで、これからメンタル的に不安定になることもあるかと思いますが、その気持ちのコントロールについては、彼と話をし続けて日々のなかで修正していくことで、更に安定したプレーができるだろうと期待しています。

──前節はゴレイロに戸田貴英選手、今節は上原拓也選手を起用しましたが、使い分けた意図はありますか?

上原に関してはオーシャンカップで退場していて前節は出場停止だったので、そもそも戸田1人しかゴレイロがいませんでした。選手の起用については、対戦相手に合わせて戦い方を決めて、その戦い方に合わせてメンバーを決めています。もちろん練習のコンディションも考慮しながらですが、僕としては相手ありきのスポーツだと考えているので、そういうかたちで毎試合選んでいます。

──上原選手は今日も何度も攻め上がって、フィールドの人数が1人多い状態を保ちながら押し込んでいるなと感じました。あのプレーは監督として狙いの一つですか?

そうですね。彼の特徴を生かすための狙いではありましたし、相手も若い選手が多いなか、(キーパー攻撃時の)守備を構築をすることは難しいだろうという判断で、今日は上原を起用しました。

──立ち上がりは確かに苦しい展開でしたが、第1ピリオドの終盤から第2ピリオドは完全に盛り返して、むしろ押してた時間が長かったように思います。立て直せたポイントはありますか?

1番は守備のところですかね。ピッチに立つ選手によってはエラーが起きてしまうこともありましたが、相手の狙いどおりにやられてしまうことや、裏を取られるようなシーンについては、チーム全体として改善すべき点はなかったかなと。失点後もそのまま自分たちのアグレッシブにボールを奪いにいって、守備から攻撃につなげるというスタイルを続けていけたので、徐々に選手たちはいつも通りのプレーに戻っていけたのかなと感じています。

──何かを変えたというよりは、貫いたというかたち?

はい。今日は相手の戦術に対してというところでは、清水誠也選手だったり星(龍太)選手が出た場合の考え方は用意していたのですが、その2人の出場もなく、相手は4-0のクアトロのシステムだったので、そこに対しての守備は個人でアプローチするよう徹底していました。

──序盤の失点については、相手が4-0でいきなりスタートすることが想定外だったことも関係していますか?

それは特になくて、4枚で回してくる可能性もしっかり頭には入れてました。自分たちも4-0のセットがあって、トレーニングのなかでも4-0の攻撃も守備も同じように並行してできているので、相手の出方で選手たちが不安になってしまったということは恐らくないと思っています。ただ、今日はメンバーを崩さずにセットで揃えて出していたんですが、裏を取られる回数が多いセットもあったので、そこは改善しないといけないところです。

──パワープレーについてはかなりつくり込んでいたように感じましたが、1分半からスタートした判断について教えてください

自分たちのトレーニングのなかでの実績を考えた時のことを計算したこと、あとは選手たちにも意見を聞いて、1分半でのタイミングを選択しました。3分くらいでどうしようか迷ったときに、仁部屋(和弘)選手を中心に選手たちに「まだ(パワープレーではなくても)点を取れそうか」と相談して、選手たちも「自信はある」という意見も多かったので、選手たちを信じました。その判断をしたうえで、あとはもう残り1分半で点を取れればいいかなと。パワープレーは世界的に見ても、同点や逆転するよりも失点する確率のほうが高いので、自分はそのリスクも考えたうえで決断しました。

──次戦に向けて

初戦は勝利を収めることができて、選手たちもハードワークしたなかで結果が出せたなか、この2戦目で敗戦してしまったことで気持ちが落ちてしまう部分もあります。それでもここで負けを受け止めて、自分たちはもっと強くなる必要があるんだと捉えて、もう一度守備の修正や失点のエラーを改善していきます。今週はホームで負けられない戦いになるので、試合に向けてしっかりと臨みます。

ここで落ち込んだら、去年と変わらない

●野口茅斗|バサジィ大分

──試合を振り返って

監督がおっしゃったとおり、立ち上がりの失点で試合が決まってしまいました。チームとしても試合の入りがあまり良くなかったなか、キャプテンである自分も試合に入り込めていなかったことが今日の敗因です。明日からは、練習から試合のつもりで取り組んでいきたいです。

──先ほど試合の入りがうまくいってなかったとお話がありましたが、そうなってしまった要因というのは?

まだFリーグでの経験もない選手が多く、初めてのアウェイゲームで会場の雰囲気にも呑まれるなか、自分中心に引っ張っていけなかったことが、立ち上がりの悪さにつながったのかなと感じています。

──次戦に向けて

今シーズンの「再生」というスローガンを掲げていますが、ここで負けたことで落ちこんでしまったら去年と変わらなくなってしまうので、自分中心にまたホームゲームに向けて練習から激しく取り組んでいきたいです。

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