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「将来像が違うものに」デレク・ジーターがマーリンズのCEOを電撃辞任!「球団内でもショックの声が広がった」

まさかの辞任を決断したジーター。果たしてその理由とは?(C)Getty Images
現在ロックアウトが続くMLBは、現地時間2月28日が通常開幕へのデッドラインと言われていた。そしてこの日、最初に飛び込んできたニュースが、大きな波紋を呼んでいる。

マイアミ・マーリンズは、同日にデレク・ジーターCEO(最高経営責任者)が辞任したことを発表した。2017年オフよりマーリンズの共同オーナーとなったジーターは今季後半まで契約が残っていたが、このタイミングでまさかの決断。さらに保有していた球団株4%も売却するという。

ジーターはニューヨーク・ヤンキースのキャプテンとして、1990年代後半から2000年代のMLBの顔として絶対的なスターの地位を築いてき、20年1月には1票足らずに満票を逃したものの資格1年目で殿堂入りも果たしている。

そんな”ニューヨークの貴公子”は14年限りで引退した後に実業家へ転身。そして、17年にブルース・シャーマンとともにマーリンズを買収してCEOに就任していた。

【動画】電撃辞任のジーターが現役時に見せた伝説の”ザ・フリップ”

ジーターの就任後最初の仕事は、焼け野原だったマイナー組織を拡充だった。そのため、時の主力だったジャンカルロ・スタントンやクリスチャン・イェリッチ、マーセル・オズーナらを放出するファイヤーセールを断行。厳しいシーズンを過ごしてきたなかで、20年に17年ぶりのプレーオフ進出を果たすと、若手が成長してきたこのオフは補強を展開してコンテンダーを目指す姿勢を打ち出していた。
そんななかでの電撃辞任だ。現地記者によれば球団関係者全員も寝耳に水で「全員がショックを受けていた」という。果たして今回の決断に際し、ジーターはこうコメントしている。

「5年前、我々はマーリンズのフランチャイズを好転するための明確なビジョンがありましたた。CEOとして、我々の計画を遂行するために自分がその一連のプロセスにいることに誇りを持ってきました。勤勉に働き、お互いを信じ、説明責任を果たしていくなかで、我々は球団のあらゆる側面を変えてきました」

しかし、「私がチームと契約を結んだ時のビジョンから、球団が現在描いている将来像は違うものになっています。ですので、新シーズンが始まるに際して、私が身を引くのは今しかないと思ったのです」と辞任した理由を明かしている。

解体から再建を過ごし、今後は収穫の時期に向かっていたマーリンズ。ジーターもおそらくそうしたプランを持っていたはずだが、彼のコメントを見るに何らかの“齟齬”が他のオーナー陣とあったようである。果たしてマーリンズは今季、そして来年以降どのような立ち位置を取っていくのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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