THINK SPORTS『スポーツゲーム』

近年ますます成熟していくスポーツゲームの世界。野球、サッカー、ゴルフなど、現実のスポーツの興奮と競争を、画面のなかで体験できるという娯楽は、映像のクオリティが上がり、本物の選手の忠実な再現などもあって、現実のスポーツにより近くなりながらも、まったく別物の楽しさもあり、より面白いものになっている。

スポーツゲームの誕生から長年の進化もあり、実際に選手を操作するアクション系のゲームから、自分がコーチや監督となって選手を育てたり、オーナーとしてチーム編成をするといったシミュレーション系の要素も出てきて、現実ではなかなか味わえない体験がゲーム上でできるのも、人気の要素だろう。

最近では10代の多くがスポーツゲームに親しむなかで、そのスポーツのプレーの仕方や戦術などを、ゲームから覚えていくという現象も起こっている。そして、選手の情報に関してもリアルな選手のデータがインプットされるので、選手の顔や名前もゲームから知るというケースも当たり前のようだ。

リアルなスポーツのデータをゲームに取り入れているので、リアルなスポーツがなくなる、ということはないのだろう。だが、予測不能の要素があり、自分がコントロールすることができないリアルのスポーツより、ゲームのスポーツのほうが面白いと感じる人々は今後ますます増えっていってもおかしくはない。

今後リアルのスポーツとゲームのスポーツの関係がどうなっていくのか、かなり興味深いところだ。