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セキ・ユウティンは“シフトチェンジ” 飛ばし→アイアン&パターを持ち味に

アイアン、パターにフォーカスし調子はうなぎのぼり。セキ・ユウティンが大会連覇を狙う(撮影:米山聡明)

<ゴルフ5レディス 事前情報◇31日◇ゴルフ5カントリー美唄コース(北海道)◇6472ヤード・パー72>

昨年のドライビングディスタンスは245.26ヤードで全体14位につけていたセキ・ユウティン(中国)だったが、今季はここまで233.90ヤードで73位。「ベースの筋量が落ちてしまった」のはヘッドスピードが落ちたことなどにも表れ、持ち味のひとつだった飛距離は「15~20ヤードくらい」低下した。春にはそれを回復させるためにハードなトレーニングを行ったものの、その影響かショットが不安定になることに。

「苦しかった」と結果がなかなかでないスパイラルを過ごしたなか、ユウティンは方向性をシフトチェンジする。「シーズン中に激しいトレーニングをやりながらだと難しい」。“飛ばし”からショットの“コントロール”やショートゲームの“パター”に力を入れるようになった。

「Tポイント×ENEOS」を制した青木瀬令奈や、先週の「ニトリレディス」で勝利した菊地絵理香がロールモデル。「あまり飛距離は飛ばないなかでも、パターとアイアンが上手です」と、飛距離を戻さずに、ティショットをフェアウェイに置いたり2打目以降でスコアメイクすることに励んだ。

すると、「大東建託・いい部屋ネットレディス」の11位タイを皮切りに、「NEC軽井沢72ゴルフ」14位タイ、最終ラウンドが中止となった先週は1打差の4位タイでフィニッシュ。徐々に調子が上がり、「安定してきて、いいパフォーマンスができていると思います」と、それは自信にもつながっている。

涙の初優勝から1年。ディフェンディング大会を上向きの調子で迎えられ、さらには「力が入っています」と気合も十分。まずは「前週よりいい順位を」とトップ3を目指しながら、優勝争いに加わっていくつもりだ。

千葉県で行われた昨年とは舞台も異なるが、北海道らしい風がコースに強く吹き荒れようとも、「得意なパンチショットが打てそう。プロアマでもピンに近づけられて、いいイメージができました」と相性の良さを感じている。新たな持ち味を身につけた“中国のスウィートハート”。思い入れのある大会で、さらに上昇気流に乗っていきたい。(文・笠井あかり)

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