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鈴木愛は完全V逃す 飛距離の差を埋められず「自分の展開に持っていけなかった」

一進一退の攻防を繰り広げた鈴木愛(右)。最後は19歳・櫻井心那(中央)の前に敗れた(撮影:米山聡明)

<ゴルフ5レディス 最終日◇3日◇ゴルフ5カントリー美唄コース(北海道)◇6472ヤード・パー72>

完全優勝がスルリとこぼれ落ちた。初日から単独首位をキープして1打差の逃げ切りを目指した鈴木愛は、最終日に4バーディ・4ボギーの「72」と伸ばせず。最終組でともにプレーした19歳・櫻井心那に優勝を明け渡し、2打差の4位に終わった。

最終日はバーディで幸先良く滑り出した。5番ではボギーが来てしまうものの、続く6番ではショットで80センチにつけてバウンスバック。8番パー3では上から3メートルを流し込み、後続との差を2打に広げて折り返した。

だが、折り返し直後の10番、11番で連続ボギー。一気にトップから陥落した。14番をバーディとして追いついたが、15番では1メートルのパーパットが決まらずにまたも後退。上がり3ホールでの巻き返しを図ったが、スコアを動かすことができなかった。

「途中までは良かったけれど、後半に入ってからショットもパットもあまり良くなかった」。この日のパーオン率は12ホールと決して悪くはなかったが、パット数は『30』。パター巧者として知られる鈴木だが、この日は持ち味を発揮できなかった。

さらに、同組ふたりのプレースタイルにも焦りは生まれていた。「ふたりの距離からしたら(自分の2打目が)だいぶ手前。長い番手でビタビタいかないと難しかったと思うなかで、あれだけ散ってしまったら優勝は難しいかなって思いました」。

若き飛ばし屋・櫻井や、同じく同組で回った小祝さくらには30ヤード置いて行かれることも少なくなかった。あとから打つふたりにプレッシャーを与えるためにも、できるだけ近くにつけたかったが、それができない。「自分の展開になかなか持っていけなかった」と悔しさをかみしめる。

「ショットを修正したい。アプローチもミスが多かったので、グリーン周りも練習して来週に備えたいです」。このコースで行われた2016年大会でも、最終日で3つスコアを落とし、首位タイから6位タイに転落した。それと同様に、今年も苦々しいV逸となってしまった。

しかし、ただでは転ばないのがこの鈴木。2016年は直後に行われた「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」で“リベンジ”優勝を飾った。次週の女子プロNO.1決定戦で、7年前の“再現”といきたい。(文・笠井あかり)

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