3度目プロテストへ着々 19歳・都玲華が北の大地で飛躍狙う

アマチュアの都玲華が上位で初日を滑り出した。(撮影:GettyImages)

<ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 初日◇6日◇真駒内カントリークラブ 空沼コース(北海道)◇6420ヤード・パー72>

今週も主役は19歳!? 今年3度目のプロテストが控えている19歳アマチュア・都玲華(みやこ・れいか)が3連続を含む5バーディを奪い、同じくアマチュアの六車日那乃らと並んで2アンダーの6位タイにつけた。先週ツアー初優勝の櫻井心那やツアー2勝の川崎春花らと同じ2003年度生まれ。ケガを乗り越え、同い年のライバルたちの背中を追いかける。

「朝から雨と風が強くて、思うようにアドレスができていなかったんですけど、その状態でもなんとか耐えて、後半はアドレスを修正できたのが良かったと思います」。アマチュアの試合でも苦手としている初日に好スコアをマークした都は、満足気にこの日のラウンドを振り返った。9~11番で3連続バーディ、さらに13番でチップインバーディの快進撃。直後の14番から連続ボギーを叩いたが、最終ホールのバーディにより、いいイメージを残して初日を終えた。

高校3年生でトライした2021年の最終プロテストは腰の疲労骨折で棄権。4カ月はコルセットで患部を固定していたため、クラブを握ることができなかった。「その後、腰の負担が少ないスイングを身につけようとしたのですが、オフのトレーニングも満足にできておらず、昨年はそれがうまくいきませんでした」(キャディーを務める父・英樹さん)。2022年も最終まで進んだが不合格。それでも、オフに十分な練習ができた今季は好調だ。「フジサンケイレディス」でローアマ(36位タイ)を獲得。先月の「日本女子アマ」は14位タイでフィニッシュした。

技術面もさることながら、今季は精神的に自立したのが大きな変化。英樹さんはコート・ベール徳島GCの元クラチャンで、ハンデがプラス1になったこともある。「以前はラフからの番手選びなど、ラウンド中もアドバイスをしていたのですが、すべては自分の責任ということで今年は口を出すのを一切やめました」。言い訳ができない状況になったことで、一打一打に対する集中力が自然と増したようだ。

アイアンショットが武器の都は「まずは愛されるプロゴルファーになること。うまいだけじゃなく、強いゴルファーになりたいです」と、目標とする選手に宮里藍の名を挙げた。優勝すれば、プロテストは免除。それは叶わなくても、4日間上位で戦い続けることは3度目のプロテストに向けて大きな自信になるはず。大きな夢を描く19歳にとって、今大会は大きなターニングポイントになりそうだ。(文・田中宏治)

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