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初の賞金王に輝いた中島啓太が国内最終戦へ 家族からのお祝いは「何もないです(笑)」

今季3勝を挙げて、初めての賞金王に輝いた中島啓太が最終戦へ(撮影:ALBA)

<ゴルフ日本シリーズJTカップ 事前情報◇28日◇東京よみうりCC(東京都)◇7023ヤード・パー70>
 
先週の「カシオワールドオープン」で初の賞金王を確定させた中島啓太が、今年活躍した30人しか出場を許されない最終戦に挑む。アマチュア時代の21年以来2度目の出場ながら、プロとして出るのは初めて。「プロゴルファーとして今週プレーできるというのは光栄ですし、賞金王としてこの会場に入れているので、本当に自覚を持って勝ちにいきたいと思っています」と意気込む。

賞金王に輝いた先週の日曜日は、その日のうちに埼玉の実家へ帰省した。家族からのお祝いは、「何もないです(笑)」と苦笑い。周りの選手たちからはたくさんの祝福の言葉を受けたという。
 
28日(火)の練習日は、インコースの9ホールを回って調整。コースの印象は、「グリーンの傾斜が強くて難しいですし、まずは 3パットしないようにタッチを合わせていきたいと思っています。イメージ的にある程度ラフに入れてもいいのかなって思っていたんですが、ラフが少し長かった。(グリーンは)硬くなっていくと思うので、フェアウェイキープも重要になってくるんじゃないかなと思います」と警戒を強める。
 
そして、東京よみうりCCの名物ホールといえば最終18番パー3。227ヤードの設定で、グリーンの傾斜がかなり強く、毎年プロたちを苦しめている。練習ラウンドで今年の18番を体験した中島に感触を聞くと、「4日間でトータル1オーバーで回れればいいのかなと思うぐらい難しい」と、バーディよりもパーを狙う戦略となる。「なので、前の17番(パー5)がかなり大事だなと思う。17 番と18番でパープレーで終わるためにも、17番は絶対バーディが必要ですし、18番ボギーを打っても大丈夫という心境の中でプレーしたい」。
 
現在の獲得賞金は1億7248万6179円。優勝して4000万円を加えれば、2016年の池田勇太以来、ツアー史上5人目の“2億円超え”を達成するが、「お金どうこうではないと思うので、賞金王として最終戦に勝つことに魅力を感じている」と闘志をみなぎらせる。
 
今大会後には、米下部のコーン・フェリーツアーの最終予選会(12月14~17日、米・フロリダ州TPCソーグラス)に挑戦する。そこで5位以内に入れば、コーン・フェリーツアーを飛び越えて、米PGAツアーのツアーカードが手に入る。日頃から米ツアーへの憧れを口にする23歳にとっては、夢の実現への第一歩となる。「残り2試合あるので、今週も優勝して米国に行きたい。最後まで“今年強い選手”で終われるように頑張りたい」。今季4勝目を挙げて、最終予選会へ弾みをつけたい。(文・神吉孝昌)

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