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高3ルーキー・菅楓華がQT5位で“通過点”クリア「誰からも応援されるプロゴルファーに」

QT5位通過を決めた18歳・菅楓華(撮影:福田文平)

<JLPGA ファイナルQT 最終日◇1日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6421ヤード・パー72>

おっとり口調で、まだあどけなさが残る高校3年生の18歳、菅楓華(すが・ふうか)。プロテストに合格したばかりのルーキーがQT5位に入り、来季前半戦のフル出場権を獲得した。

プロテストとはまた違った独特な緊張感が漂うなか、最終組で回った最終日。ともに3パットで2つのボギーが先に来てスコアを落とした。だが、直後の7番でバウンスバックを決めると、後半は「せめてゼロには戻したい」とロングパットを強気にねじ込み2バーディを奪った。この日イーブンまで戻し、トータル6アンダーでフィニッシュ。来年は開幕戦から出場できることになり、笑顔を弾けさせた。

宮崎県出身で、日章学園高に通う18歳。公園で面識のない年上の女の子に誘われてゴルフを始めたという仰天エピソードも持つ。菅の姉は、この日同組でプレーした脇元華と高校時代の同級生。菅は「憧れています。うれしくてずっと勉強しながら回って、話しかけてくれて楽しく回れました」と脇元との18ホールを喜び、一方で脇元も「同じ道に行けたらと思っていたら、まさかの」と後輩を可愛がった。

晴れて、ルーキーイヤーの初戦からレギュラーツアーに足を踏み入れることができる。「通過点はクリアできた。これからはまず予選を通らないと賞金ももらえない。まずは予選通過だけを考えて、全試合予選通過する気持ちで挑みたい」。憧れも目標もどんどん膨らみ、来年の開幕を心待ちにする。

そのまえに、6日からは“初戦”となる「JLPGA新人戦 加賀電子カップ」(グレートアイランド倶楽部・千葉県) に出場する。「いい流れで来ているので優勝したいけれど、一度しかないので楽しみたい」。今大会では賞金(総額1500万円、優勝270万円)も出るとあって、「美味しいもの、高いものを食べたい」と、“初任給”は家族への恩返しに使うとすでに決めている。

新たな人生のスタートラインに立った。「崩れることなくずっと優勝争いができて、誰からも応援されるプロゴルファーになりたい」。これからますます成長していく姿に、注目していきたい。(文・笠井あかり)

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